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夜間天体観望会7月27日(土)

[イベント] スケジュール:2019/07/27
更新日:2019/07/06

【日時】2019年7月27日(土)19時30分~21時30分 (受付19時00分~)
【内容】19時30分からオリエンテーション後、20時すぎから天候に合わせて天体観望を行います
【予定機材】:大型望遠鏡数台、中型望遠鏡10台程度、大型双眼鏡数台、小型双眼鏡40台程度
【参加費】大人500円、大学高校生400円、中学小学生300円、就学前児童無料、障がい者手帳お持ちの方無料

【参加申込】定員を超える申し込みがありましたので予約受付を終了致しました(7月9日14時44分)

【オリエンテーションの内容】
・今夜の星空のシュミレーション(教室内)
・本日の天体望遠鏡の味わい方(教室内)
・天体望遠鏡の見方・使い方説明(教室内)
・双眼鏡の使い方説明(教室内)
・夜間天体観望会での事故防止注意事項説明(教室内)
・双眼鏡・天体望遠鏡の操作練習(校庭)

【雨天・曇天時の内容】
・天体望遠鏡の操作体験
・天体模型を使った観望疑似体験
・シュミレーションソフトを使った今夜の天体紹介
・会員の話など
当日の状況に合わせて開催しています。
当日の予約キャンセルは連絡不要です。

【7月27日の星空】
当日は晴れていれば、春・夏の星座と美しい星雲星団などが思う存分満喫できます。夜7:00から天体望遠鏡博物館にて受付を開始しますので、ご家族、お友達お誘いあわせの上、お越しください。スタッフ一同、楽しみにお待ちしています。初心者の方も大歓迎です。博物館スタッフが親切丁寧に星の楽しみ方をご案内いたします。ベテランの皆様もちろん大歓迎です。きっと、天体望遠鏡博物館の美しい星空のもと、昔懐かしい天体望遠鏡や高性能の大望遠鏡で見る天体にきっとご満足いただけると思います。

さて、当日の星空を簡単にご案内しましょう。
まず、会場に着いて早めに受付を済ませましたら空を見上げてみましょう。この時期、夜7時を過ぎても夕刻の色づきが残り、星は見えてはいないと思います。そこで試してみたいのが、一番星探し。誰が最初に探すかと、競い合うのも楽しいし、1人見つけて優越感に浸るのもまた良いものです。一番星とは、天文学的には決まりはありません。皆さんが、それぞれ最初に探した星がその日の一番星になるのも素敵です。
これをご覧のあなただけに、耳寄りな情報をお知らせします。当日の一番星は、ほぼ南の空、博物館建物の正面、校庭の向かいの山の上あたりを注意深く観察してみてください。暗くなりきらない空の中、すでにうっすら輝き始めているかもしれません。この星は、木星。この時期マイナス2.5等級の明るさがありますので、薄明るい宵の空でも見つけることができます。この一番星を早く見つけて、「木星、見つけた」と叫べば、ご家族、お友達の間で尊敬のまなざしを集めること間違いありません。
しかし、一番星探しに熱中し過ぎて、観察会オリエンテーションに遅れないでくださいね。オリエンテーションは夜7:30時からです。

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オリエンテーションが終わったら、さっそく空を見上げてみてください。あたりはすっかり暗くなっています。暗い空に目が慣れるにしたがい、夜空の星の数がどんどん、それも、驚くほど増えていくのがわかります。博物館建物の正面、グランドの山の向こうに、ほのかに淡く、雲のように立ち昇るのは天の川です。天の川をたどり、空高い位置を見上げてみると、大きなショートケーキの形の三角形が見つかります。夏の夜空の目印、夏の大三角です。小学校でも学習しますので、お子さんやお孫さんに尋ねてみるのもよいかもしれません。きっと、一生懸命ありったけの知識で教えてくれるその姿を誇らしくさえ思うに違いありません。もちろん、スタッフも詳しくご案内いたしますのでご心配なく。夏の大三角、一つが、はくちょう座の尾っぽの星。他の二つが七夕の織姫様と彦星様になります。

七夕と言えば織姫と彦星のロマンチックな恋物語ですが、今年は、新たな物語が加わります。
ひときわ明るい木星と土星の二人も、いて座、さそり座あたりでデート中です。天の川をへだてて、仲良く並ぶ二組の明るい星を観察しましょう。気になるのは、木星・土星、二人の恋のゆくえ。来年には驚きの結末に。
その結末が知りたい方は、今後の木星・土星の動きを注意深く見守ってください。
今すぐ知りたい。来年まで待てないという方は、博物館スタップにお尋ねください。
あなただけに、こっそりお教えいたします。
次に、視線を西側に移してみましょう。建物の上、見慣れた星並びは、言わずと知れた北斗七星です。この北斗七星、大人の人には、ひしゃくの形でおなじみですが、子どもたちにはカレーの大きなスプーンなどと説明しています。スプーンの持ち手の2番目の星は、目の良い人は2つに見えると説明すると、視力自慢の子供たちは一生懸命見つけてくれます。視力に自信がない人もご心配なく。双眼鏡や望遠鏡を使えば、楽々見えるどころか、新たな発見があるかもしれません。それはあとのお楽しみです。さて、北斗七星の持ち手の部分のカーブに沿って伸ばしていくと、とても明るい星が見つかります。うしかい座の一等星で、星の色が美しいことで有名です。「えっ、星に色ってあるの?」 有るんです。星に色があることを知ると、すべての星の色が見えてきます。さて、この星は何色でしょうか。ご自分の目で確かめてみてください。感じるままで結構です。更に、このカーブを延ばしてみましょう。またひとつ美しい星が見つかるはずです。この星の色もご覧になってみてください。おとめ座のスピカという星、とても明るく美しい星です。北斗七星からつながる、この大きなカーブは、春の夜空で見やすいことから、春の大曲線と呼ばれ、春の星空の目印になっています。
観察会では、博物館備え付けの双眼鏡や望遠鏡も利用できますので、肉眼での観察に加えこれらも使い、思う存分、美しい星空観察を満喫してください。

次は望遠鏡で美しい星空の天体を観察してみましょう。
まずは、先ほど肉眼や双眼鏡で観察した、うしかい座の一等星や、おとめ座のスピカを望遠鏡で観察してみましょう。星の色がはっきりわかり、肉眼では見えなかった小さな星が見つかるかもしれません。その他いろいろな星を観察して、色や明るさの違いを調べてみましょう。二つ並んだ寄り添う星を見ることもできます。
北斗七星の2番目の星も望遠鏡で拡大してみましょう。肉眼では気が付かなかった、発見があるかもしれません。何が見えるか、どんな風に見えるか、わくわくしながら見るのが望遠鏡観察の楽しみになります。

今回の観察会で見逃せないのが、ダブルデートの木星と土星。
大望遠鏡で観察する木星は一味違います。木星の縞模様が何本見えるか、じっくり観察してみましょう。また、明るい木星の外側に小さな星がいくつか見えるはずです。いくつ見えるか数えてみましょう。これは、木星の衛星。有名なガリレオが自ら発明した望遠鏡で人類初めて観測したので、これらをまとめてガリレオ衛星と呼ぶ場合もあります。

今年は土星も観察しておきたい天体の一つです。地球から見る土星の輪の傾きは、15年周期で変化しています。2年ほど前に最大の傾きになり、今後、年々少なくなっていきます。6年後の2025年には輪の無い姿になるというのですから驚きです。輪の無い土星を初めて見ても楽しくないはず、次第に薄くなっていく土星の輪は、毎年その変化を観察するのが良いでしょう。輪の傾きが大きい、今年の姿を見ておきましょう。

土星20190727

ここで、マニア向け必見情報です。観察会当日の木星は、さそり座の隣、へびつかい座の球状星団と超大接近しており、望遠鏡のレンズの中に木星の模様と、球状星団の淡い姿を同時に見ることができるかもしれません。明るさが相当違いますので、その見え心地は想像できませんが、それは見てのお楽しみ。どんな姿で見えることやら。実は筆者も相当楽しみにしています。

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さあ、望遠鏡観察にも少し慣れてきました。
さらに、いろいろな天体を探してみましょう。
はくちょう座のくちばしの星の美しさは一度見ると忘れることができません。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」ではサファイアとトパーズの星になぞらえています。その輝きはいかに。ご自分の目でその美しさを観察してみてください。
ヘルクレス座球状星団は数十万個の星が密集した天体です。レンズの中に見える、おびただしい星の数に驚きます。レンズの暗さに目が慣れるにしたがい、星の数がどんどん増えて見えるので、じっくり観察するのがポイントです。

ミューロンによるM13
こと座リング状星雲は織姫様の指輪の異名を持つ、美しい形の星雲です。ただ、とても暗い天体なので望遠鏡の観察に慣れていないと、見えにくいかもしれません。是非、挑戦してみてください。きっと見えてくると思います。

M57
こぎつね座亜鈴(あれい)状星雲。こぎつね座は聞きなれない星座ですが、夏の大三角の中にあります。筋トレ用の鉄アレイの形に似ていることからその名がつけられたようです。見方、感じ方色々で、お煎餅を両側からかじった形とか、座布団の形のようだとか、皆さんの想像力に任せて感じるのが楽しいかと思います。

M27
そのほか、まだまた、望遠鏡観察ならではの天体がたくさんあります。観察会場では詳しいスタッフがお勧めの天体を次から次へとご案内しますので、思う存分お楽しみください。

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博物館は市街地から離れており、周囲が山で囲まれていることから、美しい星空を観察することができます。とても暗い場所なので、懐中電灯などを持参されることをおすすめします。ただ、観察中の使用は可能な限り避けましょう。人間の目は性能が良く、暗い場所に目が慣れると、とても淡い光や暗い星まで見ることができます。ところが、せっかく慣れても、懐中電灯やスマホの明るい光を一瞬でも見てしまうと元に戻ってしまいます。再び暗さに慣れるまでに10分以上かかる場合もあります。

星空観察が初めての方にも、気軽にお読みいただけますよう、難しい星の名前や記号などを一部省略しています。
省略した星の名前などは次の通りです。
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はくちょう座の尾っぽの星  はくちょう座のデネブ
はくちょう座のくちばしの星  はくちょう座のアルビレオ
織姫星     こと座のベガ
彦星     わし座のアルタイル
うしかい座の一等星   アークトゥルスまたはアルクトゥルス
       (外国語の読み方の違い)
北斗七星の二番目の星   肉眼二重星のミザールとアルコル
木星に大接近している星団  へびつかい座の球状星団はNGC6235
リング状星雲    こと座M57 環状(リング状)星雲
亜鈴(あれい)状星雲   こぎつね座M27
暗い場所に目が慣れる   暗順応
木星・土星の物語   恒星と惑星の動きの違いや、来年これらに接近する火星などの動きを継続的に観察することは楽しいものです。
なお、この物語は筆者オリジナルのため一般的に普及したお話しではありません。
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文中の図表はプラネタリム表示用フリーソフトStellarium 0.19.0を使用
「7月27日の星空」は天体望遠鏡博物館ボランティアの藤森が担当しました。
*土星、M57のシュミレーション図はステラナビゲーターを使用しています。
M13.M27は天体望遠鏡博物館会員が撮影したカラー画像を白黒にし、眼視イメージにしています。

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