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ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を捉えました-2-

[お知らせ] スケジュール:2022/05/23
更新日:2022/05/23

宇宙望遠鏡と言えば「ハッブル宇宙望遠鏡」が有名です。1990年4月に打ち上げられてから今年で32年が経過しています。地球の上空約600kmを周回していますが、スペースシャトルが退役して以降、人類はメンテナンスのために立ち寄ることが出来ていません。過酷な宇宙環境のため老朽化が進んでいます。

そこでハッブル宇宙望遠鏡の後継であり、さらなる性能向上を目指した次世代宇宙望遠鏡として「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」( James Webb Space Telescope、JWST)が、アメリカ航空宇宙局(NASA)が中心となって開発を進めていました。度々の計画変更がありましたが2021年12月25日に打ち上げられ、現在は太陽 – 地球系のラグランジュ点の1つ(L2)に位置しています。地球からの距離はおよそ150万kmあります。
*参考 天体望遠鏡博物館ホームページ-お知らせ-2022年2月2日-L2軌道上のジェームス・ウェッブ宇宙望遠鏡を捉えました
https://www.telescope-museum.com/post-11853/

ハッブル宇宙望遠鏡の質量約11トンに対してジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の質量は6.2 tです。しかし、反射鏡主鏡の口径は約6.5mあります。ハッブル宇宙望遠鏡の口径は2.4mでしたから直径比で2.5倍、面積は7倍以上になります。光学性能は口径によることが多いため、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡はハッブル宇宙望遠鏡をはるかに凌ぐ観測性能が期待されています。

一方、ハッブル宇宙望遠鏡は地球から500㎞離れた地球周回軌道上に位置していたため、故障が発生したときはスペースシャトルを使って人類が直接、修理に出向くことが出来ていました。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は地球からおよそ150万km離れた宇宙空間にあります。人類未踏の遠方にあるため、打ち上げた後は修理に出向くことは出来ません。

失敗が許されないドキドキするような計画ですが、すでに計画されたL2軌道上に到達し、現在は鏡の調整を行うためのテスト撮影が行われています。(5月9日:最初の調整完了との発表あり)

下の写真は天体望遠鏡博物館ボランティア UM氏(岡山県)が5月4日未明に撮影できたジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡です。

ジェームスウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)2022_5_4 (1)撮影日時:2022年5月4日02時11分~
撮影場所:岡山県井原市星空公園
撮影機材:ビクセンR200SS鏡筒+SXP2赤道儀 カメラCANON EOSRa
撮影データ:露出60秒×15 ISO 12800
撮影者:天体望遠鏡博物館ボランティア UM氏(岡山県)

 

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