香川県さぬき市多和助光東30-1(旧 多和小学校)
HGM製ロスマンディZ(G11同等品)型とミード製25㎝シュミットカセグレン
寄贈者様は東広島市の個人の方です。そもそもは知人から譲り受けたものですが、より多くの方に活用してもらえる先を探していたところ、新聞記事で天体望遠鏡博物館の活動をお知りなったとのことです。2013年7月13日、寄贈者様のご自宅にお伺いさせて頂き望遠鏡を受け取りました。
このロスマンディ赤道儀は、搭載重量27㎏・ウォームホイール360枚歯・本体は航空機用ジュラルミンを使用した移動用赤道儀です。
両軸ともクラッチ圧調整によりハーフクラッチにできますので、フリーストップ架台として操作できます。スラストベアリングによりウォームホイールの回転に負担がかからない構造のためクランプの固定・解除が不要になっています。
このためモータードライブによる追尾を行いながら、クランプ操作なしで手動で自由に天体導入が行えます。観望会で活躍しそうな望遠鏡です。
ジュラルミンを削りだし加工して製作されたパーツは、アルミダイキャストとは異なった趣があります。
ミード製25㎝シュミットカセグレンのメンテナンスをヨシカワ光器研究所さんで行ってもらいました。
シュミット補正板に埃などが、付着しているのがわかります。
鏡筒の塗装面にも傷みが多くあります。
手入れ前のオートコリメーターによる焦点位置の様子です。補正板表面の経年劣化が伺えます。
状態を判断してオーバホールすることになりました。
今後のメンテナンスのため、ネジ穴もISO規格に整えられました。
手入れ後のオートコリメーターによる焦点位置の様子。すっきりしています。
シュミット補正板も天井の細かい模様が映り混むくらい磨き上げられています。(補正板の左側の細かい模様は埃ではなく、天井の模様です)
鏡筒も塗装し直されました。これでこの望遠鏡は、美しい天体を皆さんにお見せできるようになりました。また寄贈者様のご意向にも添えることにもなります。