香川県さぬき市多和助光東30-1(旧 多和小学校)
ニコン6.5㎝ED屈折赤道儀
口径:65㎜ 焦点距離:780㎜ F12
架台:ドイツ式フリーマウント赤道儀・経緯台としても使用可能
赤経赤緯ともに全周微動 三脚:木製無伸縮
重量:合計14㎏ 鏡筒1.85㎏ 架台8.5㎏ 三脚3.6㎏赤経微動(ウォームギア)を極軸の上側に配したデザイン。操作時に腕が届きやすく、かつフレキシブルハンドルを使わないため振動を押さえ込むこともできるデザインになっている。
ED(特殊低分散)レンズは2枚玉分離式アポクロマート
4面すべてに多層膜コーティングが施されている
ファインダー:7×20㎜ 実視界7.1°
HANZAブランド 8×40㎜双眼鏡
2013年2月24日、さぬき市の浜野様より賜りました。寄贈者のご尊父・浜野武富様がお使いになっていた望遠鏡と双眼鏡だそうです。浜野武富様は当時、少数の人しか持っていなかった「技術士」の資格を持ち、東かがわ市湊川にかかっていた千光寺橋の設計などに携わり地元の発展に寄与されたそうです。
ご寄贈のお品はNikon ED6.5㎝屈折赤道儀とHANZAブランドの8倍40㎜の双眼鏡です。特に寄贈者様からは子供たちの天文教育に使ってもらいたい旨のご希望を承りましたので、本来の性能が活かせるように整備して、学校等での天文イベント時に活用させていただきます。天体望遠鏡博物館の活動を新聞等で知られた方から、このように寄贈戴けることに、当館に対する期待の高さを感じます。
2013年10月 ヨシカワ光器研究所さんにてメンテナンスを行いました。
対物レンズ表面の様子
対物レンズのカビがよくわかります。
ロンキーテスターの像にもカビなどの汚れが現れています。
ファインダーの対物レンズにもカビがあります。
接眼レンズ ケルナー25㎜ カビがあります。
天頂プリズムにもカビがありました。
メンテナンスが必要な箇所の一覧です。
対物レンズ洗浄 きれいになりました。
ファインダー対物レンズや接眼レンズも洗浄してきれいになりました。
天頂プリズム洗浄
洗浄が終わりました。これから組み立て調整です。
ロンキーの像です。
ニコンED6.5㎝のナイフエッヂ像
長焦点(F15)アクロマートのナイフエッヂ像
メンテナンス以前はアクロマートレンズだと思っていました。ヨシカワ光器研究所より、長焦点アクロマートとのナイフエッヂ比較からアポクロマートではないかとの見解があり、改めて当時のカタログで調べてみると、EDレンズ仕様のアポクロマートであることがわかりました。
ヨシカワ光器研究所さんでロンキーテストを行っている様子です。ロンキーアイピースでのテストよりも厳しい結果がでる方法で行われています。
観望会に使用してみたところ、レンズの優秀性が納得できました。右から2番目が本機です。