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パノップ光学 6㎝屈折赤道儀 FY-11

ブランド: パノップ光学
光学系: 屈折
口径: 60mm
焦点距離: 1000mm
架台形式: 赤道儀
年代: 1960年前後以降1980年前後
備考: 現在、ページ作成中

パノップ光学が1980年前後に販売していた6㎝屈折赤道儀です。2016年9月24日、千葉県・柴 利夫様から寄贈されました。望遠鏡の詳細は後日、掲載致します。

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パノップ光学6㎝屈折赤道儀には、焦点距離900㎜のFY12と焦点距離1000㎜のFY-11の2機種あります。望遠鏡には型番の刻印などがありませんでしたで、機種特定のため、遠景を利用して焦点距離を実測したところ1000㎜でした。したがってこの望遠鏡はFY-11と思われます。

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望遠鏡の取扱説明書には口径60㎜、焦点距離900㎜との記載がありますが、取扱方法はいずれでも相違はありませんので、FY-11にもFY12の取扱説明書が使われていたのだと思われます。


寄贈者・柴利夫様の望遠鏡との思い出をご紹介致します。
星空の憧れは、小学校低学年の頃、親の実家(現茨城県坂東市)へ行った時、降って来る様な星空を見たのがきっかけでした。当時、都内葛飾区に住んでいた時は、これ程の星を見る事は出来ませんでしたが、冬だけは流星やオリオン座、大三角形を見る事も出来ましたので星空の憧れは膨らんでいきました。

中学の頃になってもまだ望遠鏡は、小遣いを貯めて買うのは難しく、文房具屋で厚手のケント紙や方眼用紙を黒く塗り安いレンズを購入して簡易的な望遠鏡を作っていました。現在の様に簡単に購入出来る時代では有りませんでした。

望遠鏡選びは、五藤やタカハシは夢の夢でしたので、スリービーチとパノップ光学を天文ガイドの広告で比較しておりました。

望遠鏡を購入できたのは高校1年生の夏休みです。当時のアルバイトの時給は460円で苦労して貯めた記憶が有ります。望遠鏡の価格は忘れてしまいましたが、当時で4万円弱だったかと思います。貯まったバイト代で学校の帰り(土曜日の午後)に足立区のパノップ光学へ自転車で直接買いに行き、荷台に載せて自宅まで持ち帰りました。

望遠鏡の購入後には、ハレー彗星の回帰も有り天文ブームになりました。この頃、上野の国立科学博物館で毎月1~2回程度、土曜日の午後に村山定夫先生が中心になっていた天文講演会へ参加した記憶も有ります。高校3年の夏には、生物クラブ(天文部は無く)の軽井沢合宿この望遠鏡を持って行った記憶も有ります。持って行った割には合宿中、天気が悪く、 利用出来く残念でした。 今、振り返ると色々な事をしていた記憶が有ります。

高校卒業後は就職し仕事が忙しくなり、天体観測からは遠ざかってしまい、その代わりにアマチュア無線を始めていました。流星群の時は遠距離のFM放送局を聞いて流星バーストを体験した経験で現在でもアマチュア無線でも時々、流星バースト通信を行っています。

この望遠鏡を購入する時はワクワクしたものです。現在でも保存しておいたのは当時の苦労した思い出が強かったのでしょう。貴館のwebサイトを見つけ、ほんの僅かでもお役に立てる事が出来れば幸いです。おそらくこの望遠鏡が元箱一式で揃っているのは 全国でも希少と思っています。


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柴さまからは望遠鏡といっしょに
日当書院 清水賢竜著「図解 望遠鏡の作り方と天体観測」
誠文堂新光社 井田三良・鈴木憲蔵・竹下育男著「103αによる散光星雲」
学研 大人の科学マガジン VOL09 究極のピンホール式プラネタリウム
学研 大人の科学マガジン VOL11 ニュートンの反射望遠鏡
も寄贈されました。

 

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開館日

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