香川県さぬき市多和助光東30-1(旧 多和小学校)
ビクセンNEWポラリス70-S アルミ三脚仕様です。
ポータブル赤道儀が流行った1980年代前半に上級者向けに企画された短焦点屈折望遠鏡赤道儀です。
1981年ビクセン総合カタログには木製三脚仕様とアルミ三脚仕様がありましたが、本機はアルミ三脚仕様タイプです。
対物レンズは有効径70㎜、焦点距離600㎜、口径比8.6 三枚玉セミアポクロマートです。
NEW POLARIS-SA70Sのシールが所定の位置からずれていますが、原因は不明です。
ヨシカワ光器研究所さんで検査してもらったところ、レンズの状態は極めて良好で、クリーニングの必要もありませんでした。短焦点屈折ですので、色収差はありますが上の写真のようにきれいなラインになっています。
赤道儀はポラリス型から改良が加えられたNEWポラリス型です。
赤経赤緯全周微動 赤経歯数144
経緯台としても使用できる設計になっています。
極軸調整に際に便利な高度調整ネジです。東西方向(水平微動)の調整ネジもあります。
水準器も付加されています。
バランスウェイトはストレートシャフトではなく、ねじ切りされているシャフトタイプです。
錆がでやすい箇所ですが、メッキの輝きもある美しい状態です。
本機にはオプションでキャリングバックが販売されていました。付属品を含めてすべて収納できるようになっています。
三脚側と鏡筒・本体側の間に分厚いスポンジを入れて緩衝材にしています。
すべてを納めて片手で持つことができます。ショルダーバッグにするためのショルバーベルト2本も付属しています。
重量は13.7㎏です。
*本機は2014年12月15日に石橋和也様(故人)のお名前で寄贈を賜った望遠鏡です。有効活用を願ったご家族がホームページで天体望遠鏡博物館の活動をご覧になり、寄贈をお決めになりました。
おそらく、寄贈者様はこの望遠鏡を持って美しい星空の地に出かけ観望・写真撮影をしようとお考えになっていたことと存じます。とても美しい状態を保っている望遠鏡ですが、展示だけでなく、実使用して寄贈者様の想いをかなえるように致します。
永く大切に活用させていただきます。