お知らせ

  1. HOME > 
  2. お知らせ > 
  3. 12/26日午後、日本全国で部分日食が観察できます

12/26日午後、日本全国で部分日食が観察できます

[天文現象] スケジュール:2019/12/26
更新日:2019/12/26

12/26日午後、日本全国で部分日食が観察できますが、太陽を直接肉眼で見てはいけません。
■危険■ごく短時間、数秒でも太陽を直視しないでください。国立天文台のWebサイトなどの注意事項をよく読み、楽しい観察を行ってください。

01_stellarium-055

香川県の空 12/9日 午後3:30分ごろ

■12月26日の午後、晴れていれば日本全国で部分日食が観察できます。東日本や北日本では、太陽が欠けたまま日の入りとなります。比較的、太陽高度が低い場所で日食の変化が観察できるため、前景の景色や夕焼けを入れたカメラ撮影などに挑戦するのもよいかもしれません。

各地のおもな地点の日食予報は次の通りです。観察地ごとの正確な予報は国立天文台のWEBサイトで調べることができます。
http://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/eclipsex_s.cgi

日本国内のおもな地点における日食の予報

02_topics03-2-m_2_01

国立天文台ほしぞら情報(2019年12月)部分日食(2019年12月)より転載月食は太陽と地球、月がこの順番に一直線に並び、地球の影により、月が隠れる現象ですが、反対に日食は、太陽と月、地球がこの順番で一直線に並び、月が太陽の前を横切るために、月によって太陽の一部(または全部)が隠される現象です。宇宙からその様子を観察するとこんなコンピュータグラフィックのようなイメージになるのかもしれません。

03_WS000268_01

一直線に並んだ太陽、月、地球。この時間の日本はまもなく夕刻。明部(昼間)と暗部(夜)の境やや昼側あたりになる。
(国立天文台開発の宇宙シミレーションソフトMitakaによりCGを作成)

満ち欠けする太陽の変化を観察するのは楽しいものです。ただ、太陽は、たいへん強い光と熱を出しています。そのため、肉眼で直接太陽を見ると、たとえ短い時間であっても目を痛めてしまいます。太陽が欠けていても、また、地平線に近づいて光が穏やかになったように感じても、光と熱が強烈であることは変わりません。安全な方法で観察しなければ、最悪の場合は失明する危険性があります。日食グラスなど専用の観察器具を正しく使って、安全な方法で日食を観察してください。

太陽観察用の特別のフィルターなどを装着した望遠鏡や双眼鏡で、日食観察は可能ですが、専門家の指導のもと行うようにしてください。初めての方やお子様だけの観察は非常に危険ですのでやめましょう。
つぎに、安全な方法をご紹介しますので、気軽に楽しみながら日食を観察しましょう。
市販の日食グラスを使うのは手軽です。昔は、すりガラスにススをつけたり、黒い下敷きやサングラスで観察したりした方もいましたが、今ではこれらの方法は大変危険な方法とされています。代用品は絶対に使用せず、必ず市販の日食グラスを使用するようにしてください。
また、日食グラスに望遠鏡や双眼鏡を取り付けて使用することも大変危険です。絶対にやめましょう。
日食グラスがない場合は、工作用紙などの厚紙の真ん中に、針孔程度の穴をあけて白い壁に太陽を映す方法で観察できます。(穴を通して肉眼で太陽をのぞくことは危険です。必ず、壁などに映して使用してください。) この時、できるだけきれいに丸い穴を開けるのがコツになります。針やキリを通した後、紙やすりなどで仕上げると良い結果になります。

04_o_01

工作用紙の代わりに、ポテト缶のふたに穴をあけ、白い壁に映している。

それを少し応用して、ポテト缶などのふたに穴をあけ、側面から観察できるようにすると、立派な日食観察用機器になります。この時、内側を黒く塗り、太陽が映る裏ぶたには白い紙などを貼っておくと、より鮮明に観察できます。

05_o_01

06_o_01

ポテト缶を利用した日食観察装置。内側を黒く塗装して太陽光の反射を抑え、裏ぶたには白い紙を貼ってある。側面に観測用のスリッドを斜めに切り出している。

その他、木漏れ日を利用する方法や、先ほどご紹介した、工作用紙にたくさんの針孔穴をあけてみてみるのも面白い観察ができます。
ぜひ、いろいろ工夫をしながら、くれぐれも安全に日食観察をお楽しみになってください。

07_o_01


木漏れ日の日食観察。日食中の太陽の形がたくさん樹木の下に現れます。(写真ご提供は大分天文協会 山本 幸司さん)

08_o_01

09_o_01

厚紙の代わりに、飲料用のアルミ缶を分解して、いくつか穴をあけで白い壁に映している。

文中の図表はプラネタリム表示用フリーソフトStellarium 0.19.1を使用しました。 (文章と出典表示のない図表・写真 担当: fuji  )

お知らせの一覧はこちら

天体望遠鏡博物館

開館日

開館日

Copyright © Museum of Astronomical Telescopes, All rights reserved.