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パンスターズ彗星C/2025 R3 (PANSTARRS)について

[天文現象] スケジュール:2026/04/17
更新日:2026/04/17

スターズ彗星(C/2025 R3 (PANSTARRS))に関する情報がテレビやネットで取り上げられています。天体望遠鏡博物館の会員やボランティアからも撮影報告がされていますので紹介致します。

野島氏PANSTARRST_20260417

撮影日時:2026年4月17日 04時30分
撮影地:徳島県
撮影者:天体望遠鏡博物館会員 N氏(徳島県)
撮影機材:SeeStar S50
撮影者コメント:天候が悪くてなかなかチャンスが掴めませんでしたが、今朝さきほど自宅裏の旧吉野川の土手に見にいきました。残念ながら、肉眼、双眼鏡(8倍、4cm)では確認できませんでしたが、SeeStarには写りました。


市來氏20260416パンスターズ彗星

市來氏 風景

撮影日時:2026年4月16日 04時40分頃
撮影地:鹿児島市祇園之洲町の海岸
撮影者:天体望遠鏡博物館ボランティア I氏(鹿児島県)
撮影機材:キャノン5Dマーク2/コンタックステッサーF4 300㎜
絞り開放F4/シャッタースピード8秒/追尾せず固定撮影/画像処理ステライメージメトカーフコンポジット(8秒7枚)
撮影者コメント:つかの間の晴れで撮影に挑みました。錦江湾を挟んでの撮影となり若干霞のある中での撮影となりました。もう一枚は彗星撮影後に上ってきた有明月と桜島です。


西村氏20260414

撮影日時:2026年4月14日 04時14分
撮影地:東京都多摩
撮影者:天体望遠鏡博物館会員 N氏(東京都)
撮影機材:Seestar S50

西村氏20260413

撮影日時:2026年4月13日 04時23分
撮影地:東京都多摩
撮影者:天体望遠鏡博物館会員 N氏(東京都)
撮影機材:Seestar S50
撮影者コメント:Seestar-S50(経緯台モード)で自宅屋上から撮影したものです。
何分、東京・多摩地方の光害がある自宅屋上での撮影ですから、彗星特有の尾の写りは寂しいです。よろしければ、下記URLをご笑覧ください。

http://kazdon.tokyo/homepage_nakahara/030_comet_01/index_030_comet.html


 

 

井出氏_2318

井出氏

撮影日時:2026年4月9日 04時分
撮影地:香川県高松市
撮影者:天体望遠鏡博物館ボランティア I氏(香川県)
撮影機材:Seestar S50 10秒×5(トリミング有り)
撮影者コメント:パンスターズ彗星、天気に恵まれず苦労しましたが、何とか高松市内から写りました。地表付近の層状の雲と瀬戸内特有の霞空で、コレがギリギリでした。それでもコマの緑色が印象的に見えます。


蒲野氏20260408-PanStarrs

撮影日時:2026年4月8日 04時00分頃
撮影地:高松市香南町(高松空港東端)
撮影者:天体望遠鏡博物館 会員 G氏(香川県)
撮影機材:カメラ:SVBONY SV705C/レンズ:SMCTakumar-135㎜/3.5/赤道儀:Vixen SP+Skysensor 2/4秒~10秒×116枚(約10分)Deep Sky Stuckerにてコンポジット
GraXpertとZoner Photostudio18にて調整
撮影者コメント:都合6回チャレンジしましたが、結局一回だけの成功にとどまっています。少しピントが甘いのが残念ですが、長い尾も見えて満足しております。あと一回、なんとか再チャレンジをしたいのですがもう間もなく時間切れですね。


以下の文章・図の大部分は国立天文台の星空情報2026年4月の掲載文を引用しています。

国立天文台パンスターズ位置図

日本から比較的条件よく見えるのは4月中旬から22日頃までの明け方の空で、そのときの明るさはおよそ3等から4等になることが期待されます。位置が低空のため、3等の明るさの彗星を肉眼で見るのは少々難しいのですが、よく晴れた空が澄んだ日に暗い場所で見た場合には、肉眼でぼんやりとした彗星の姿を観察できる可能性があります。また4等程の場合でも、双眼鏡を使うことで観察が可能になると予想されます。さらに適切に設定したカメラによる撮影では、尾の様子も写すことができそうです。位置や予想される明るさの情報を紹介します。

パンスターズ彗星の見える位置と明るさ 4月18日から4月22日頃(明け方の超低空)

この時期の彗星は、4月19日に近日点を通過し、彗星活動が最も活発になる頃です。しかしながら、位置が非常に低い空になるため、観察は徐々に難しくなっていきます。もしも彗星が見つからない場合には、表2の時刻より少しだけ後の時間帯で、彗星の位置が少し高くなるのを待って観察する必要があるかもしれません。一方で、時間とともに薄明や朝焼けが明るくなりますので、観察するタイミングも難しくなるでしょう。

彗星の位置はとても低く、東北東の方向が地平線近くまで開けた場所での観察が必要となります。彗星の明るさは、約4等から3等程へと増していきます。よく晴れた空の澄んだ日に暗い場所で観察した場合には、かすかにぼんやりとした彗星の姿が肉眼で見える可能性があります。肉眼で見えづらい場合には、双眼鏡や望遠鏡を使えば観察しやすくなるでしょう。双眼鏡で見えた後に改めて肉眼で探してみると、彗星が見えるようになることもあります。一方、超低空では、もやや地上の光の影響を受けやすいため、彗星自体が明るくなっていても高度が低くなることの影響で見つからないこともあるでしょう。

適切な設定をしたカメラでは、彗星の姿を撮影することができそうです。露出時間などを調整しながら撮影してみましょう。また、彗星の尾がさらに伸びることも期待され、特に写真には写りやすくなるでしょう。尾の長さは予想しづらいのですが、写り具合などを見ながら、構図を工夫すると良いでしょう。また尾が短い場合には望遠レンズを使うなどして、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

ダストの尾が伸びた場合には、双眼鏡でその尾の様子を観察できるかもしれません。ただし彗星本体よりは淡いため、やはり低空のもやなどにまぎれてしまうかもしれません。注意深く観察してください。

パンスターズ彗星の基本情報・概況

パンスターズ彗星は、2025年9月8日(日本時・世界時とも)にハワイのマウイ島にあるPan-STARRS2望遠鏡による観測(注3)で発見されました。2025年9月前半に発見された彗星のうち3番目の彗星であることからC/2025 R3の符号が付与され、PANSTARRS(パンスターズ)彗星と命名されました。なおこの観測システムで発見された彗星は多数あり、数多くのパンスターズ彗星が存在しますので注意が必要です。正式には「C/2025 R3 (PANSTARRS)」と表記されます。

彗星の軌道は、元々は放物線にごく近い楕円(だえん)軌道を描いていて、計算上では、前回は約18万年前に太陽に近づいたと考えられます。現在の軌道は、惑星の引力の影響(注4)で放物線にごく近い双曲線軌道に変化していて、将来的には太陽系から離れ二度と戻らないと考えられます。

(注3)Pan-STARRSは、「Panoramic Survey Telescope and Rapid Response System」(広域掃天望遠鏡・高速応答システム)の略で、ハワイ・マウイ島のハレアカラにある2台の望遠鏡(Pan-STARRS1およびPan-STARRS2)により、移動天体や変光天体などの観測・発見が行われています。
(注4)このような軌道の変化を摂動(せつどう)と呼びます。

発見当初は、太陽から遠かったこともあり約20等と暗い彗星でしたが、一般的な彗星よりは急なペースで増光した結果、3月後半には8等ほどの明るさとなって小型の望遠鏡でも観察が可能となりました。暗い空で撮影された写真には、尾が伸びた様子もみられます。

パンスターズ彗星が近日点を通過する(太陽に最も接近する)のは、4月20日7時頃(日本時。世界時では19日22時頃)で、このとき彗星は太陽から0.50天文単位(約7500万キロメートル)の距離まで近づきます。この前後の時期で彗星活動(注1)はピークを迎えるものと予想されます。地球への最接近は4月26日18時頃(日本時。世界時では同日9時頃)で、この時の彗星と地球の距離は0.49天文単位(約7300万キロメートル)です。

このような状況などを考慮すると、パンスターズ彗星が最も明るくなるのは4月25日頃と予想されますが、見かけの位置が太陽に近く、彗星の観察には不向きです。この直前となる4月15日から20日頃の明け方が、最も観察しやすい時期だと考えられます。暗い場所で空の澄んだ時に観察した場合には、肉眼でかすかに見えるかもしれません。市街地では肉眼で見るのは難しそうですが、適切に設定したカメラで撮影することで、ぼんやりとした姿や少々伸びた尾の様子を写すことができそうです。

4月下旬以降は位置が悪く、日本からの観察が難しくなります。5月上旬から中旬にかけて、夕方の超低空で観察できるチャンスがありますが、太陽からも地球からも離れて暗くなっていく頃で、観察は簡単ではないでしょう。

(注1)彗星は、氷(水、一酸化炭素、二酸化炭素などが凍ったもの)と塵(ちり、ダストとも言う)が混じった天体です。彗星が太陽に近づき、太陽の熱によって氷がガス(気体)になる(昇華する)ときに、ガス自体やダストが彗星から放出されます。このような一連の現象を彗星活動と言います。一般的に太陽に近づくほど彗星活動は活発になり、明るくなります。

彗星の色について

彗星には、おもに緑色に光る成分と白色に見える成分があり、それらが混じった色として観察されます。緑色は、彗星に含まれる炭素を含む分子が分解して生じた生成物が発光しているもので、白色は、彗星から放出された塵(ダスト)が太陽光を反射して見えるものです。成分量の違いで色が異なりますし、また太陽との距離によって彗星活動が変わり、色が変化することもあります。

また、ダストの尾は、太陽光の反射によって白っぽく見えますが、イオンの尾は彗星から放出された成分が電離して生じたイオンにより、青っぽく光ります。

彗星を写真に撮影した場合には、淡い光を蓄えることができますので、見た目以上に色鮮やかに写し出すことができます(ただし、設定や、撮影後の処理によって、色のバランス(ホワイトバランス)がずれてしまうこともありますので、正確な色かどうかは判断が難しい場合もあります)。一方、人の目は、彗星のような暗い天体には色を感じにくくなります。双眼鏡や望遠鏡を通して見た場合でも、ほのかに色が付いて見える程度です。とくにイオンの尾の青い色は見えづらく、尾そのものを見ることも難しいものです。

このような彗星の色にも注目しながら、彗星の観察にのぞんでみてはいかがでしょうか。

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