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【開催中止】9月17日夜間天体観望会

[イベント] スケジュール:2022/09/17
更新日:2022/09/12

9月17日(土)夜間天体観望会は星空が望めないため開催中止に致します。(13時15分掲載)

本イベントはコロナ感染予防のため密を防ぐ工夫など対策を講じますが、状況によっては開催中止になることもあります。開催中止の場合のお知らせは本サイトのお知らせ欄に掲載致します。お出かけ前に必ず本サイトをご確認下さい。

9月17日(土)開催予定の夜間天体観望会のご案内です。

【日時】
2022年9月17日(土)
18時45分:開場・受付開始
19時00分:オリエンテーション
19時15分:観望会開始
21時ころ:終了予定

【内容】
オリエンテーション後、天候に合わせて天体観望を行います

【予定機材】
大型望遠鏡数台、小型・中型望遠鏡10台程度

【参加費】
大人500円
大学高校生400円
中学小学生300円
就学前児童無料、障がい者手帳お持ちの方無料

【募集組数】10組(40名程度)
 *屋外イベントですが、コロナ感染拡大防止のため通常の半数にしています*

【オリエンテーションの内容】
・今夜の星空のシュミレーション
・本日の天体望遠鏡の味わい方
・天体望遠鏡の見方・使い方説明
・夜間天体観望会での事故防止注意事項説明

【雨天・明らかな曇天時】
・開催中止に致します
*通常時は雨天・曇天時でも別プログラムにて室内開催していますが、コロナ禍が収束するまでは室内での「密」を避けるため雨天・明らかな曇天時は開催中止と致します。
*開催中止のお知らせは観望会当日の正午過ぎにホームページに掲載致しますので来館前にご確認下さい。

【参加方法】ネット予約が必要です。*募集数に達しましたので予約受付を終了致しました(8月26日22時08分)


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9月17日(土)の天体観望会で楽しめる天体を紹介します。

今月は秋分の日があります。あと6日後。まだまだ暑い日が続いてますが暦の上では確実に秋。
さて,星空の方はどんな様子になっているのでしょうか。
夏至から3か月ほど経過していて,日の入りも早くなってきています。観望会が始まる19時には,空はそこそこに暗くなってきていることでしょう。
観望会前の準備運動?,首を大きく動かしながら全天を南から北へ,西から東へ視線を動かしてみましょう。すると,明るい星がいくつか見えているかと思います。
それは,こんな感じ?

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上図は,博物館前の広場から南方面に体を向けて,空を見上げたときの様子です。
※イメージ化しているおおまかな図なので,実際の星の配置とは違っています。

南東の空に低空ながらも明るい星が2つ。これは,これから観望の好期となってくる2惑星。左(東)の猛烈に明るい方が木星,その右(西)に見えている少し暗めの星が土星
太陽系の大きな2つの惑星が見えているということです。当夜の観望対象のメインは,この木星と土星といえそうでしょうか。
ということで,当観望会のキャッチフレーズは,太陽系の2大惑星を見よう!!!

そして天頂を中心に3つの一等星。そう,これは夏の大三角
この夏の大三角の3つの星のうちの2つは織姫と彦星。ということは,まだ七夕の星が見えている,夏の星座が,まだ空高くに見えてるということです。だけど,もうすぐ秋分。暦の上では秋です。じゃあ,その秋の星空はいつから見えてくるのでしょうか?

 
それでは,早速,この夜の星空を見ていきましょう。

9月星図1

上の円形の星空図は,9月17日午後8時頃の天空全体の様子を示したものです。
※上下左右に記してある方角を下にして見ると,星座早見盤のように扱うことができます。

この円形の星空図と少しにらめっこしてみてください。さそり座,夏の大三角などの夏の星たちの並びは南北のセンターラインから右(西)寄りにあります。一方,東方向には,ペガスス座,アンドロメダ座,カシオペヤ座といった星座たちが見えてきています。こちらは秋の星座たち。
ちょうど,夏の星空から秋の星空にバトンがわたっていく感じですね。
そう,9月はそんな時期。夜の早いうちは夏の星々がまだまだ主役だけど,じわじわと秋の星座にうつりかわる。まあ,夏と秋,両方の星空が楽しめるおいしい観望会だといえるかもしれません。

では,さあ見てくれ!と言わんばかりに威光を放っている木星と土星。最初はこの両惑星の紹介から進めていきたいと思います。

2大惑星を見ようキャンペーン,まずは一足先に高度を上げてくる土星から。

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太陽系第6番目の惑星である土星です。地球の9個分の大きさを誇る大きな惑星です。また,環(輪っか)のあることで有名で,その神秘的な姿から観望会ではいつも人気No.1の天体でもあります。天体望遠鏡を使うと,その環も明瞭に見ることができます。

環は,小さな氷や小石からできていると言われています。
この環は年によって傾きが変わって見えます。
下の図を見てください。

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こんな感じで,7~8年かけて,土星の環は幅広く見えるときから真横に細く見えなくなるときまで,その見え方は移り変わります。,今季2022年(上図2021年と2023年の中間)は,ちょうど麦わら帽子のような,土星らしい傾き具合で見えているような気がします。上の写真は2018年,土星の環がかなり大きく開いていたときの画像です。今年も環の傾きが,ずいぶんと変わってきていますが,どれくらい違いがあるか,環の傾きにも注目して観察してみてください。

土星本体のそばには,木星ほど目立つわけではありませんが,いくつかの衛星を見ることができます。望遠鏡で見える土星の衛星の中で一番明るいのはタイタンとよばれる衛星です。タイタンは木星の衛星ガニメデに次ぐ太陽系で2番目に大きな衛星。液体の湖の存在が確かめられていて,生命の存在もうわさされている天体でもあります。そんなこともイメージしながら望遠鏡を覗くと,宇宙の不思議さをより一層感じることができるかもしれませんね。

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当夜,見えそうな土星の衛星を表示してみました。使用する望遠鏡により,上図とは左右逆,上下逆という見え方をする場合があります。上図を参考に相対的な位置関係で同定してみてください。
なお,口径の大きな望遠鏡ほど暗い衛星まで見えてきます。空の条件にもよりますが,何個見えているか確かめながら観察するのもおもしろいのではと考えます。

続いて,木星です。

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望遠鏡で木星を覗いてみると,明るく丸い木星本体に数本の縞模様が見えてきます。この縞模様,何本見えるでしょうか?ちょっと数えてみてください。
天体望遠鏡は,レンズや鏡の直径が大きな望遠鏡ほど細かい模様が良く見えるとされています。観望会で準備された大小様々な望遠鏡の見え具合を,縞模様の数や見え具合を元に見比べてみると,個々の天体望遠鏡の性能や特性を知ることができる場合があります。望遠鏡好きな方には,けっこう楽しいかもしれません。
大きな望遠鏡で木星を見ると,この縞の上下にトゲトゲのような,凸凹のような細かい模様も見えてくるときがあります。慌てないでじっくりと望遠鏡を覗いて表面の模様の細かい様子も観察してみてください。
木星の表面には大赤斑(だいせきはん)と呼ばれる赤みのかかった目玉のような大きな模様があります。実際の大きさは,地球がすっぽり入るほど。当夜は,この大赤斑が地球側に面しているので,タイミング良く観察できるはずです。目をこらして観察してみてください。
※上の木星の写真にも大赤斑が見えています。おわかりになるでしょうか。
この大赤斑を確かめることができたら100点満点。
木星の大きさは地球のおよそ11倍。そして10時間ほどで一回転します。地球は24時間で一回転。ということは,地球の11倍の巨大な惑星が地球の2倍以上の猛烈な速さで自転しているということ。そのため,生じた遠心力で赤道付近が膨らんでいるんです。良く観察してみてください。木星は上下(南北)の縦方向よりも左右(東西)の横方向の方に膨らんで,やや楕円形に見えてるはずです。
そこまで観察できたら120点でしょうか。(^^)
また,木星本体のすぐ近くに目をやると,小さな光点が(通常は)4つほど見えています。この4つの星は,ガリレオ衛星とよばれる,木星の衛星の中でも特に大きくて明るいものです。この夜,木星本体に一番近くに見えている衛星はエウロパ。内部に膨大な量の海水があるといわれている衛星です。2番目に近く見えているのはイオ。そして,かなり離れているのがカリスト。太陽系最大の衛星でもあるガニメデは,木星の向こう側に位置していて,当夜は見ることができません。

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続いて,惑星から星座や星雲星団の方に目を移しましょう。
夏の星座から秋の星座への移り変わり。
少し首が痛いかもしれませんが,真上を見上げると天頂からやや西寄りに,夏の大三角が見えています。夏の大三角は,こと座のベガ,はくちょう座のデネブ,わし座のアルタイルの3つの一等星を直線で結んでできる三角形をいいます。けっこう大きな三角形です。

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この夏の大三角を見つけることができたら,どの星がベガで,デネブで,アルタイルなのかを特定してみましょう。

星空を観察する場合,方角を意識することがとても大切です。まずは南北方向,東西方向を確かめておきましょう。上の図は南が下になってます。すなわち一番南にあるのがアルタイル。西にあるのがベガ。残る一等星がデネブです。そして,よく見るとベガとアルタイルの間を北から南へ天の川が流れているのがわかるかもわかりません。(※空の澄み具合によって見えないこともあります)うっすらと煙のように,あるいは薄雲のように見えるでしょうか。

夏から秋の星空が両方楽しめるおいしい時期と書きましたが,星雲や星団の中から見ておもしろい,代表的なもののいくつかをピックアップして紹介していきましょう。

☆★散光星雲
比較的広い範囲に広がったガスや宇宙塵が様々な理由で発光して見えている天体

M8
いて座の天の川の中にある散光星雲。写真に写すとピンク色に写ります。よく見ると,散光星雲と散開星団が寄り添っているのがわかります。
※距離は3,900光年

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☆★球状星団
恒星が互いの重力の作用で球状に集まった天体。多くは銀河の周辺部に存在します。

M13
ヘラクレス座にある球状星団。恒星の数は50万個以上。北天で最大サイズの球状星団で,全天一の美しい球状星団ともいわれています。
※距離は25,000光年

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☆★惑星状星雲
超新星爆発をせずに一生を終えた恒星が,ガスを放出して,中心に残された星からの紫外線に照らされて輝いている天体。
 
M57
こと座にある惑星状星雲。リング状に見えるため,『ドーナツ星雲』とよばれています。
※距離は2,600光年

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☆★散開星団
ほぼ同時期に誕生した星々が,比較的近い領域に集まってる天体

ペルセウス座二重星団(h&χ)
カシオペヤ座のw形の近くにある見事な散開星団。双眼鏡でもよく見える星団です。倍率は低めの方が隣接する2つの星団の全体像が見渡せることもあり,見た印象は良い感じがします。
これは秋を代表する天体でもあります。
※距離は1,400光年

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☆★系外星雲
天の川銀河(銀河系)の外にある銀河(島宇宙)

M31(アンドロメダ座大星雲)
アンドロメダ座にある系外星雲。肉眼で見える最も遠い天体。倍率は低めの方が全体像がわかりやすい。渦巻きにはなかなか見えませんが,見かけの大きさは満月の約5倍ほどもあるビッグな天体です。
 こちらも秋に見やすい天体の代表格。
※距離は230万光年

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星雲星団の名称の頭に付く『M』記号について
フランスの天文学者シャルル・メシエは,数多くの星雲星団を観測してカタログにまとめました。そのカタログに記された110個の天体は,個々にM番号が振られて一覧化され,観測に活用されています。Mは観測者メシエのMです。

☆★今回の観望会で見てみたい天体リスト
木星,土星,
ベガ,アルタイル,デネブ,
こと座,はくちょう座,わし座,カシオペヤ座,
夏の大三角,天の川,
M8,M13,M31,M57,二重星団(h&X)

観望会当夜の主役は,観望好期となっている木星と土星の2惑星かもしれませんが,月明かりの影響の少ない夜は,多くの星雲星団がとてもよく見えます。上に紹介した星雲星団以外にも,見ておもしろい天体がたくさんあります。

例えば
☆M17・・・いて座にある散光星雲/湖を泳ぐ白鳥のように見える・・?
☆M22・・・いて座にある球状星団/M13より迫力があるかも。
☆M27・・・こぎつね座にある惑星状星雲/銀行の地図記号に見えるといううわさ。
★アルビレオ・・・はくちょう(座)の口ばしにあたる星/オレンジと青の組み合わせがとても美しい二重星
★こと座ε(イプシロン)星・・・二重星が二重になってる?ベガの近くにあります。/通称『ダブルダブルスター』
◇南斗六星・・・北斗七星とどう違う?さて,何座にあると思いますか?
◇いるか座・・・かわいい星座かも。

いろいろな天体の観望をぜひお楽しみください。

※HP中の星絵図は,アストロアーツ社製StellaNavigator11で作成しています。
天体画像は,博物館会員が天体望遠鏡を使って撮影したもので,実際に望遠鏡を覗いたときの見た感じに近いように若干の加工をしてあります。
円形星空図,説明図等はAdobe製Illustratorで作図しています。

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