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【募集中】9月20日夜間天体観望会

[イベント] スケジュール:2025/09/20
更新日:2025/08/16

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【日時】
2025年9月20日(土)
天体観望会のみ参加の方は19時ころまでに受付においで下さい
18時50分:受付開始
19時10分:オリエンテーション
19時30分:天体観望会開始
20時30分:天体観望会終了

エアードームプラネタリウム投影について
生解説で当日の星空などを紹介しています。
*観望会前のプラネタリウム投映に参加希望の方は18時30分までにご来館下さい*
先着15名様程度を優先してご案内します。
18時20分:受付開始
18時40分:投影開始
19時05分:投影終了
15名を超える希望がある時は、観望会時間中に追加の臨時投影を2回(19時30分~/20時~)行います。
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天体望遠鏡博物館の観望会の特徴は3つあります。

①大小様々な天体望遠鏡を使って天体を楽しめる
天文台に設置していた大型望遠鏡、天文マニア垂涎の高性能望遠鏡や昔欲しかった懐かしい天体望遠鏡、初心者に人気のある小型望遠鏡、電子観望用のデジタル天体望遠鏡、星空を見るのに適した双眼鏡まで、各種の天体機材が豊富に揃っています。

②星空がきれい
天体望遠鏡博物館がある「さぬき市多和地区」は山に囲まれています。市街地の光害の影響が少なく、晴れていれば「天の川」が肉眼で見えます。

③曇ったときでも博物館なので楽しめる
昼間とは雰囲気が違う「館内ナイトツアー」、夜だからできる「望遠鏡などを使った実験」、「望遠鏡操作体験」天文ボランティアスタッフの楽しいお話、観望会前のプラネタリウムとは別プログラムのプラネタリウム投影などが行えます。

天体観望会の楽しみ方

天体望遠鏡博物館の天体観望会に参加される方の理由はさまざま。
参加者のニーズにできるだけ応えることが出来るように、観望会当日のお昼からボランティアスタッフが各種の望遠鏡を準備したり、役割分担したチーム編成をしています。
オリエンテーションのときに当日の「楽しみ方」をスタッフが説明しますので、お役立て下さい。

・天の川を見たい!いっぱいの星を見たい!
・星座を教えてもらいたい!
・家族で星と望遠鏡を楽しみたい!
・とにかく天体望遠鏡で星を見てみたい!
・量販店などにおいてあるような小型天体望遠鏡を実際に覗いてみたい!
・自分で操作してみたい!
・大型の天体望遠鏡で星を見たい!
・昔欲しかった天体望遠鏡を使ってみたい!
・月のクレーターをスマートホンで写したい(月が出ているとき)
・星をスケッチしてみたい

【参加費】

大人500円
大学高校生400円
中学小学生300円
就学前児童無料、障がい者手帳お持ちの方無料

【募集組数】20組(50名程度)
*団体は別途相談

【雨天・曇天時】
雨天・曇天時は別プログラムにて開催致します。

別プログラムの例
・館内ナイトツアー
・望遠鏡を使った実験やお話など

参加お申し込み方法 ネット予約をご利用下さい。

お申し込み

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電話番号* - -
参加人数* 大人:
高校生・大学生:
小学生・中学生以下:

9月20日の星空案内

9月20日(土)の天体観望会で楽しんでいただきたい天体を紹介します。

☆★今回の天体観望会での観察オススメ天体リスト
星 座:こと座,はくちょう座,わし座,いて座,やぎ座,みずがめ座,ペガスス座
一等星:アンタレス,ベガ,デネブ,アルタイル,フォーマルハウト
星の並び:夏の大三角,南斗六星,秋の四辺形
星 雲:いて座の散光星雲M8,こと座の惑星状星雲M57,こぎつね座の惑星状星雲M27
星 団:さそり座の散開星団M7,いて座の球状星団M22,ヘラクレス座の球状星団M13
二重星:はくちょう座アルビレオ,こと座のダブルダブルスター

 秋分の日が間近に迫っています。まだまだ暑い日が続いてますが暦の上では確実に秋です。夏至からは3か月ほど経過していて,日の入りも早くなってきています。
 さあ,この観望会の夜はどんな天体が観察できるでしょうか。肉眼で見つけられそうな星座,双眼鏡や天体望遠鏡で観察して楽しめそうな天体を紹介してみましょう。

 星空の見え方の質は,晴れ具合と空の透明度によります。ここ天体望遠鏡博物館前の広場からは,雲がなければ天の川もうっすらと見えてきます。暗い星々も肉眼で数多く見ることができます。
 星空を観察する場合,一つは望遠鏡を使わない,すなわち肉眼で見るという方法。それから天体望遠鏡や双眼鏡を使って,倍率を上げながら一つ一つの天体を観察するという方法があります。
 まずは望遠鏡を使わず,肉眼で香川県さぬき市多和の町から見える星空を観察してみましょう。

 通常,夜空を見上げるときは,明るい一等星を手がかりに,いろいろな星座を探っていきます。夏場ならアンタレスからさそり座。『夏の大三角』を手がかりに,こと座やはくちょう座,その他の季節の星座などを追うのですが,今回は少しスタートポイントを替えて,星占いの星座探しから始めてみましょう。

 あなたは『何座生まれですか?』と尋ねられたことはありますか?あるいは,自分の星座ってご存じでしょうか。当夜,星占いに出てくる12個の星座中,観望会の時間帯に見ることが可能なのは,いて座,やぎ座,みずがめ座,(さそり座は一部)です。
 その星座たちの並びをみてみましょう。

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 上の図は,9月20日午後7時半頃の博物館前駐車場から見た南方面の星空を表しています。
 ※おおまかなイメージなので正確性に欠ける面があります。

 星占いの星座は,太陽が動いていく通り道である黄道(図中の黄色の線)に沿って並んでいます。この頃に見えている星座は,冬の頃に生まれた人たちの星座ですね。○○座生まれというのは,生まれたときに太陽がどの星座にあるかを表しています。そのことから,冬の太陽は高度が低いということが,夏場に確かめられるわけですね。
 南方向に見られるのは,いて座,やぎ座,みずがめ座。この中で,見つけやすいのはいて座でしょうか。いて座に一等星はありませんが,北斗七星に酷似した南斗六星が目印になるではと考えます。南斗六星は,晴れていて薄雲もなければ肉眼で見つけることができます。(9月20日夜の)位置は,博物館前駐車場から見る南方面の一番高い山のすぐ右上です。
 北斗七星と並べてみましょう。左が南斗六星で,右が北斗七星です。確かに似てますね。
 この南斗六星付近がいて座となっています。

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 いて座付近には,散光星雲や散開星団が数多くあります。これらは夏の天体ですが,時間帯の早いうちは,秋の星空はまだ東の空低めにあるので,当夜の観望対象のメインはこれら夏の天体となるのではと思います。
 それでは続いて,そのいて座付近にある天体を紹介していきましょう。

☆さそり座の散開星団M7
 さそり座からいて座にかけては,たくさんの星雲や星団があります。まずはM7という散開星団を紹介しましょう。散開星団というのは,同時期に誕生した数十から数百の恒星が不規則に集まって見えている天体をいいます。
 M7はさそり座のしっぽのところにある,双眼鏡でもよく見える天体です。倍率は低めの方が星々が散らばりすぎず,星団の全体像が見渡せることもあり,見た印象は良い感じがします。そんな理由から,双眼鏡や比較的小さな望遠鏡&低倍率での観察がオススメです。距離は1,200光年。

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★M7の見つけ方<双眼鏡を使って・・博物館前駐車場編>
 肉眼でM7を探すのは少々難しい面がありますが,双眼鏡があると比較的容易に探し出して観察することが可能です。
 9月20日,博物館前駐車場の南方面に小高い山があります。その頂上から右(西)方向へ,視野を少し動かすと,ボンヤリとした星ではなさそうな天体が視野に入ってくると思います。それが散開星団M7ですが,よく観察してみると数多くの星の集まりであることがわかってきます。
 続いて,いて座の散光星雲M8です。

☆いて座の散光星雲M8
 散光星雲とは,比較的広い範囲に広がったガスや宇宙塵が様々な理由で発光して見えている天体をいいます。M8は,散光星雲と星団がくっついる天体です。距離は3,900光年。
 この天体も双眼鏡や小型の望遠鏡での観察がオススメです。

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★M8の見つけ方<双眼鏡を使って>
 まず,南斗六星を見つけましょう。この夜,南斗六星は,南の小高い山のてっぺん少し右上あたりに見えているはずです。その南斗六星が見つかれば,ひしゃくの先から①~⑥番まで番号を振ってみます。

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 ①から順にたどっていき,⑥の星から右下へ視野を移動します。すると,また小さくボンヤリとした天体が見つかります。それがM8です。そう,メシエ(M)天体は,パッと見,ボンヤリと見えるものが多いのです。M8をじっくりと観察していると,雲のような星雲と,星が集まった星団がくっついている様子がわかるようになってきます。

☆いて座の球状星団M22
 球状星団とは,恒星が互いの重力の作用で球状に集まった天体。多くは天の川銀河(銀河系)の周辺部に存在します。恒星の数は7万個以上。非常に見応えのある天体で,一番最初に発見された球状星団です。距離は10,000光年。
 球状星団は,大きな望遠鏡で高倍率を使って観察するのがオススメです。博物館のスライディングルーフ内にある口径(レンズの直径)が25cmや20cmの望遠鏡を使って,ぜひ観察してみてください。星々が無数に集まっている様子が観察できると考えます。

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★M22の見つけ方<双眼鏡を使って>
 南斗六星の①から同じようにたどっていき,⑤の星のすぐ左付近を探します。すると,これもまた小さくボンヤリとした天体が見つかります。それがM22です。さすがに,望遠鏡で見るような星が集まった様子は双眼鏡の倍率ではわかりませんが恒星とは違うことはわかります。

 いて座付近にあるいくつかの天体を紹介してみましたが,このいて座とさそり座の中間付近に,私たち天の川銀河(銀河系)の中心があります。この天の川銀河の中心を,太陽系は一周2億年ほどで公転しています。その太陽系の公転速度はマッハ700(音速の700倍)ほど。もちろん体感はできませんが,宇宙のスケールの大きさを感じることはできるでしょうか。

 それでは星占いの星座のうちの,残るやぎ座とみずがめ座。どちらの星座にも一等星はなく,2等星もありません。3等星と4等星からなる星座です。明るい星がないため,全体の形を見つけ出すのはかなり難しく感じますが,自分の星座になっている人は,この機会にがんばって見つけてみてください。
 コツは,やぎ座は『笑っている口』と例えられることがありますが,逆三角形の形を探してみること。やぎ座が見つかれば,そこから左上(北東)に,『三ツ矢マーク』と言われている手裏剣形の並びがあります。その下(南)付近一帯がみずがめ座です。みずがめ座の真下(南)に,明るい星がありますが,秋の夜空でたった一つの一等星である,みなみのうお座のフォーマルハウトです。
 このフォーマルハウトを先に見つけてから,上(北)方向を探せば,みずがめ座は見つけやすくなるかもしれません。

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 それでは,今度は星空全体に目を向けてみましょう。

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 上の円形の星空図は,9月20日午後7時半頃の夜空全体の様子を示しています。上下左右に記してある方角を下にして見ると,星座早見盤のように扱うことができます。
 この星空図の中央が天頂(真上)となります。このままの向きで使ってみると下が南で,『夏の大三角』は真上(天頂近く)に見られるということがわかります。

☆夏の大三角
 三角形を構成する3つの一等星の中で一番明るいのがこと座のベガです。そして,そのベガはほぼ真上に見えています。(南に身体を向けて)まず,ベガを見つけてから,左上にはくちょう座のデネブ,左グッと下の方にわし座のアルタイルと見つけていくと,個々の一等星は判別しやすいかと思います。ちなみに,ベガは七夕の織女星,アルタイルが彦星になります。七夕の星もまだまだ見えているってことです。

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 夏の大三角のすぐ西にはヘラクレス座があり,そこには大きな球状星団M13があります。
☆ヘラクレス座の球状星団M13
 こちらは星団全体の形状が丸く整っている印象で,全天一の美しい球状星団だといわれています。
 大口径の望遠鏡での観察がオススメです。いて座のM22との違いなども意識すると良い観察ができるかもしれません。星数は50万個以上。距離は25,000光年。

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 夏の大三角の中には,見応えのある二重星もあります。
 二重星とは,一つの星にしか見えないものが,倍率を上げて観察すると接近した二つ(以上)の星として見える天体をいいます。実際に二つ以上の恒星がお互いに回り合っている天体を『連星』。たまたま同じ方向に近寄って見えている見かけ上,二重に見えている天体を『見かけの二重星』といいます。

☆はくちょう座の二重星アルビレオ
 はくちょう座の白鳥のくちばしにあたる星です。アルビレオは,たまたま二つの星が同じ方向に接近して見えているだけの見かけの二重星ですが,3等級の黄色い星と5等級の青い星の対比がとても美しく感じます。

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☆こと座ε(イプシロン)星『通称 ”ダブルダブルスター”』
 こと座のベガのすぐ近くにある恒星。低・中倍率でのパッと見では一組の二重星に見えます。ところが,倍率を上げて,よくよく観察してみると,その二つともがそれぞれに二重星になっているのがわかってきます。二重星が二重,ダブルがダブルです。どちらもかなり接近しているので,目をこらしてじっくりと観察してみてください。
 一方の二重星は,お互いが1,700年ほどで,もう一方の二重星の方は700年ほどの周期で回り合っている連星です。

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☆こと座の惑星状星雲M57
 惑星状星雲とは,超新星爆発をせずに一生を終えた恒星が,ガスを放出して,中心に残された星からの紫外線に照らされて輝いている天体をいいます。
 M57はこと座にある惑星状星雲です。リング状に見えるため,『ドーナツ星雲』とよばれています。通常の望遠鏡では見えませんが,このドーナツの中心部に,その終末期にある恒星が存在しています。
 距離は2,600光年。

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 夏の大三角の中には,形のおもしろい天体としてM27惑星状星雲もあります。

 ここまで,主に夏の天体を紹介してきましたが,一方で天頂から東寄りの空には,秋らしく『秋の四辺形』と呼ばれる四角形を含むペガスス座も見えてきています。

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 ペガススは空を駆ける天馬とされていますが,星座では馬の上半身だけとなっています。その理由としては,ペガスス座の一部の星がアンドロメダ座に移行されたためであるということですが,ペガススの飛ぶ速さが爆速過ぎて,下半身を置き去りにしてしまったのだというおもしろい説もあります。
 秋本番に先駆けて,このペガスス座もしっかりと見つけておいてください。
 ペガスス座の頭の付近には,比較的大きな球状星団M15もあります。

  当夜は,博物館の担当者が望遠鏡を使って導入,そして紹介してくれると思います。望遠鏡を覗きながら,それがどんな天体なのかぜひ質問してみてください。星は観察するだけでなく,その天体がどんな天体であるかを知ることによって,より興味深く感じることができるようになるものです。
 また,大きな望遠鏡と小さな望遠鏡とでは見え方がかなり違ったりします。レンズを使った屈折望遠鏡と鏡を使った反射望遠鏡とでも,見え方に違いがある場合があります。倍率の違いによる見え方の違いもあります。同じ天体でも,いろいろな望遠鏡,いろいろな倍率で観察して,見え方の違いを味わってみるのもおもしろいのではと思います。
 それでは,観望会でお会いできるのを楽しみにしています。

※HP中の円形星図,説明図はAdobe Illustratorで作成しています。
 天体画像は,博物館会員が小型の天体望遠鏡で撮影したもので,実際に望遠鏡を覗いたときに見た感じに近いように若干の加工をしているものもあります。
 円形星図,イラスト,説明図等はAdobe製Illustratorで作図しています。

<注>
 天体(星雲星団)の名称の頭に付く『M』記号について
 フランスの天文学者シャルル・メシエは,数多くの星雲星団を観測してカタログにまとめました。そのカタログに記された110個の天体には個々にM番号が振られて一覧化され,観測に活用されています。『M』は観測者メシエのM。

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