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【雨天中止】9月夜間天体観望会

[イベント] スケジュール:2020/09/12
更新日:2020/09/12

本日、2020年9月12日土曜日の夜間観望会は雨天もしくは星空が望めない曇天になると判断し中止に致します。お楽しみにしていただいていた皆様にはご迷惑おかけ致しますがよろしくお願いいたします。(9月12日11時56分)

2020年9月12日土曜日開催の夜間天体観望会のお知らせです。新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、四国内在住者を募集対象にしています。ご理解ご容赦のほどよろしくお願いいたします。

【日時】2020年9月12日(土)19時00分~20時30分 (受付18時30分~)
【内容】19時からオリエンテーション後、19時30分ころから天候に合わせて天体観望を行います
【予定機材】:大型望遠鏡数台、小型・中型望遠鏡10台程度
【参加費】大人500円、大学高校生400円、中学小学生300円、就学前児童無料、障がい者手帳お持ちの方無料
【募集組数】10組(40名程度)*募集開始1日目ですが募集組数に達しましたので予約受付を終了致します(8月23日22時37分現在)

【オリエンテーションの内容】
・今夜の星空のシュミレーション
・本日の天体望遠鏡の味わい方
・天体望遠鏡の見方・使い方説明
・夜間天体観望会での事故防止注意事項説明

【雨天・明らかな曇天時】
・開催中止に致します
*通常時は雨天・曇天時でも別プログラムにて室内開催していますが、今回は室内での「密」を避けるため雨天・明らかな曇天時は開催中止と致します。
*開催中止のお知らせは当日正午過ぎにホームページに掲載致しますので来館前にご確認下さい。

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 9月12日(土)の天体観望会で見える星空(天体)の見どころを紹介します。

 10日後の22日は秋分の日,まだまだ暑い日が続いてますが暦の上では秋。
 さて,星空の方はどんな様子になっているのでしょうか。
 夏至から3か月ほど経過して,日の入りも早くなってきています。観望会が始まる19時には,空はかなり暗くなってきていることでしょう。
 観望会前の準備運動?,首を大きく動かしながら全天を南から北へ,西から東へ視線を動かしてみましょう。すると南の空に明るい星が2つ,見つかるでしょうか。これは今,観望の絶好期となっている2惑星。右(西)の明るい方が木星,左(東)に見えているのが土星です。そして天頂に3つの一等星。そう,これは夏の大三角。
 夏の大三角の3つの星のうちの2つは織姫と彦星。ということは,星空の方ではまだ七夕の星や夏の星座が,思いっきり見えてるということです。じゃあ,秋の星空はいつから見えてくるのでしょうか?
 
 星空シミュレーションソフトを使って,当夜の星空を見てみましょう。
 まずは19時半頃の星空から。
 星座線と星座名を表示してあるのは,いわゆる夏の星座といわれているものだけです。

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続いて,21時頃の星空。こちらは,秋の星座のみを表示させてます。

0912_2

何かお気づきになりましたか?
 観望会スタート時は,さそり座がまだしっかりと見えていたり,夏の大三角などの夏の星座がほぼ天頂に見えていたりしますが,観望会終了近くなると,ペガスス座やカシオペヤ座,アンドロメダ座といった秋の星座がセンターで東空から幅を利かせはじめようとしています。
 2時間ほどの間に,夏の星空から秋の星空にバトンがわたっていく感じですね。そう,9月はそんな時期なんです。まだ夜の早いうちは夏の星々がまだまだ主役なのが,じわじわと秋の星座にうつりかわる。まあ,両方の星空が楽しめるおいしい時期だといえるかもしれません。

 それでは,観望の好期が続く木星と土星から紹介していきましょう。
 まずは,一番明るく光っている,太陽系最大の惑星である木星。

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望遠鏡で木星を覗いてみると,明るく丸い木星本体に数本の縞模様が見えてきます。この縞模様,何本見えるでしょうか?ちょっと数えてみてください。
 天体望遠鏡は,レンズや鏡の直径が大きな望遠鏡ほど細かい模様が良く見えるとされています。観望会で準備された大小様々な望遠鏡の見え具合を,縞模様の数や見え具合を元に見比べてみるのも,けっこう楽しいかもしれません。望遠鏡の性能比較ですね。
 大きな望遠鏡で木星を見ると,この縞の近くにトゲトゲのような,凸凹のような細かい模様も見えてくるときがあります。慌てないでじっくりと観察して模様の詳細も確かめてみてください。
 また,木星本体のすぐ近くに目をやると,小さな光点がいくつか見えると思います。この夜は,木星の左側(望遠鏡により左右が逆になる場合があります)に1個,右側に2個。それから良く見ると木星本体と重なって光っているのが1個。合計4つの光点が見つかります。この4つの星は,ガリレオ衛星とよばれる,木星の衛星の中でも特に大きくて明るいものです。左に1個見えている衛星はエウロパ。内部に膨大な量の海水があるといわれている衛星です。右側の2つは,木星に近い方が太陽系最大の衛星ガニメデ。遠い方がカリスト。木星本体と重なって見えているのがイオです。

 木星の大きさは,地球のおよそ11倍。そして10時間ほどで一回転します。地球は24時間で一回転。ということは,地球の11倍の巨大な惑星が地球の2倍以上の猛烈な速さで自転しているということ。そのため生じた遠心力で赤道付近が膨らんでいるんです。良く観察してみてください。木星は上下(南北)の縦方向よりも左右(東西)の横方向の方に膨らんで,やや楕円形に見えてるはずです。

 その木星のすぐ東(南に向かって左方向)に目を向けると明るい星が見えています。太陽系第6番目の惑星である土星です。木星は地球の11個分ほどの大きさ。それに比べて土星は若干小さ目ですが,それでも地球の9個分の大きさを誇る大きな惑星です。また,輪っかのあることで有名で,観望会ではいつも人気No.1の天体でもあります。天体望遠鏡を使うと,その輪っかも明瞭に見ることができます。本当に神秘的なその姿をじっくりと味わってみてください。

0912_4 輪っかは,小さな氷や小石からできていると言われています。
 この輪っかは年によって傾きが変わって見えますが,今季はちょうど土星らしい傾き具合で見えているような気がします。
 土星本体のそばには,木星ほど目立つわけではありませんが,いくつかの衛星も見ることができます。望遠鏡で見える土星の衛星の中で一番明るいのはタイタンとよばれる衛星です。タイタンは木星の衛星ガニメデに次ぐ太陽系で2番目に大きな衛星で,液体の湖の存在が確かめられていて,生命の存在もうわさされている天体でもあります。そんなこともイメージしながら望遠鏡を覗くと,宇宙の不思議さをより一層感じることができるかもしれませんね。

 続いて,惑星から星座や星雲星団の方に目を移しましょう。
 夏の星座から秋の星座への移り変わり。
 少し首が痛いかもしれませんが,真上を見上げると天頂からやや西寄りに,夏の大三角が見えています。夏の大三角は,こと座のベガ,はくちょう座のデネブ,わし座のアルタイルの3つの一等星を直線で結んでできる三角形をいいます。けっこう大きな三角形です。

0912_5

 この夏の大三角を見つけることができたら,どの星がベガで,デネブで,アルタイルなのかを特定してみましょう。
 星空を観察する場合,方角を意識することがとても大切です。まずは南北方向,東西方向を確かめておきましょう。上の図は南が下になってます。すなわち一番南にあるのがアルタイル。西にあるのがベガ。残る一等星がデネブです。そして,よく見るとベガとアルタイルの間を北から南へ天の川が流れているのがわかるかもわかりません。(※空の澄み具合によって見えないこともあります)うっすらと煙のように,あるいは薄雲のように見えるでしょうか。

 夏から秋の星空が両方楽しめるおいしい時期。続いて,夏と秋に星雲や星団の中から代表的なもののいくつかをピックアップして紹介していきましょう。

☆★散光星雲
 比較的広い範囲に広がったガスや宇宙塵が様々な理由で発光して見えている天体

M8
 いて座の天の川の中にある散光星雲。写真に写すとピンク色に写ります。よく見ると,散光星雲と散開星団が寄り添っているのがわかります。
※距離は3,900光年

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★球状星団
 恒星が互いの重力の作用で球状に集まった天体。多くは銀河の周辺部に存在します。

M13
 ヘラクレス座にある球状星団。恒星の数は50万個以上。北天で最大サイズの球状星団で,全天一の美しい球状星団ともいわれています。
※距離は25,000光年

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☆★惑星状星雲
 超新星爆発をせずに一生を終えた恒星が,ガスを放出して,中心に残された星からの紫外線に照らされて輝いている天体。
 
M57
 こと座にある惑星状星雲。リング状に見えるため,『ドーナツ星雲』とよばれています。
※距離は2,600光年

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☆★散開星団
 ほぼ同時期に誕生した星々が,比較的近い領域に集まってる天体

ペルセウス座二重星団(h&χ)
 カシオペヤ座のw形の近くにある見事な散開星団。双眼鏡でもよく見える星団です。倍率は低めの方が隣接する2つの星団の全体像が見渡せることもあり,見た印象は良い感じがします。
※距離は1,400光年

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☆★系外星雲
 天の川銀河(銀河系)の外にある銀河(島宇宙)

M31(アンドロメダ座大星雲)
 アンドロメダ座にある系外星雲。肉眼で見える最も遠い天体。倍率は低めの方が全体像がわかりやすい。渦巻きにはなかなか見えませんが,見かけの大きさは満月の約5倍ほどもあるビッグな天体です。
※距離は230万光年

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<注>
 星雲星団の名称の頭に付く『M』記号について
 フランスの天文学者シャルル・メシエは,星雲星団を観測してカタログにまとめました。そのカタログに記された110個の天体は,個々にM番号が振られて一覧化され,観測に活用されています。Mはメシエの略号です。

 観望会当夜の主役は,観望好期となっている木星と土星の2惑星かもしれませんが,月明かりがない夜は,多くの星雲星団がとてもよく見えます。上に紹介した星雲星団以外にも,見ておもしろい天体がたくさんあります。

 例えば
  ☆M17・・・いて座にある散光星雲
         湖を泳ぐ白鳥のように見える・・?
  ☆M22・・・いて座にある球状星団
         M13より迫力があるかも。
  ☆M27・・・こぎつね座にある惑星状星雲
         銀行の地図記号に見えるといううわさ。
  ★アルビレオ・・・はくちょう(座)の口ばしにあたる星
         オレンジと青の組み合わせがとても美しい二重星
  ★こと座ε(イプシロン)星・・・二重星が二重になってる?ベガの近くにあります。
         通称『ダブルダブルスター』
  ◇南斗六星・・・北斗七星とどう違う?さて,何座にあると思いますか?
  ◇いるか座・・・かわいい星座かも。

 見てみたいと思う天体があれば,望遠鏡を操作している担当者に,遠慮なく申し出てみてください。

※HP中の星図,星座絵図は,アストロアーツ社製StellaNavigator11で作成しています。
 天体画像は,博物館会員が天体望遠鏡を使って撮影したもので,実際に望遠鏡を覗いたときの見た感じに近いように若干の加工をしてあります。

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