2018年5月19日天体観望会

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【日時】 5月19日土曜日  18時45分~ 受付開始
19時00分 オリエンテーション
19時30分前後 観望会開始

【内容】 オリエンテーションで今夜の星空や観望会での注意点、双眼鏡、望遠鏡の使い方・見方を説明します。その後、晴れていれば校庭や観測棟での観望会を行います。観望予定の天体は下記の説明を参考にして下さい。当日の天候によって大きく変更されることもあります。

【料金】 大人300円、高校・大学生200円、小中学生100円、就学前児童無料
15名以上は団体割引となり各料金から50円引きとなります。
障害者手帳をお持ちの方はご本人無料となります。

【参加申し込み方法】

【5月19日土曜日の星空】
2018年5月19日土曜日の日の入りは19時です。(山に囲まれている多和地区ではもっとはやく日が沈みます)ひと月まえより30分近く太陽の沈むのが遅くなりました。晴れていれば、西の空には三日月が見えています。20時ごろには、マイナス4等の金星がひときわ明るく、春の星々も輝きはじめます。
月は、細いですが望遠鏡で、月の地形などを見てみましょう。
金星、木星、二重星のうしかい座のプルケリマ、しし座のアルギエバ、散開星団は、かに座のプレセペ星団、球状星団は北天で最大で最も美しい球状星団といわれているヘルクレス座のM13などを見てみましょう。

春の宵の空には、銀河系と同じような星の大集団(銀河)がたくさん見えています。といっても、銀河は、遠い彼方にあるため、その届く光は小さくあまり明るくありません。春は肉眼で見られる銀河はありませんが、大型望遠鏡ならその存在を感じることができます。かみのけ座の黒目銀河、おとめ座のソンブレロ銀河、りょうけん座の子もち銀河など、幾千万光年を旅した光の存在を確かめてみましょう。

月と金星西の空には月が輝いています。月齢は4です。巨大なクレーターのように見える危機の海や、全長500㎞の月表面で最大の谷、レイタ谷などを見てみましょう。金星は太陽と月の次に明るく見える星です。望遠鏡では月のように満ち欠けしている様子が見られます。

木星南東の空にはマイナス2.5等の木星が輝いています。木星は太陽系最大の惑星で、直径が地球の11倍あります。望遠鏡では表面にある細かい縞模様を見ることができます。倍率をいろいろ変えて、木星の表情を楽しみましょう。木星のまわりにはガリレオ衛星が見られます。ガリレオ衛星とは、イタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが1610年に自作の望遠鏡で発見した木星の4つの衛星です。これは地球以外の天体で初めて発見された衛星でガリレオが地動説の確信を深めるものとなりました。これらの衛星は総称してガリレオ衛星と呼ばれています。衛星のうち望遠鏡で見えるのは地球の月を例外とすれば、木星のこの4大衛星と土星のタイタンの5個だけとなります。天体望遠鏡工作教室で作った口径4㎝20倍の望遠鏡でもガリレオ衛星が見られます。

東の空東の空高くにオレンジ色の明るい星が輝いています。うしかい座のアルクトゥールスです。麦の穂が実るときに空高く輝き、麦の穂と同じ色をしていることから、日本では「麦星」といわれていました。またプルケリマは黄色の2.5等星と青色の4.9等星の二重星で2つの星が寄り添うように見える美しい2重星です。この星の本来の名前はミラク(帯)ですが、ロシアの重星の観測家として有名なストルーベが「もっとも美しいもの」と名づけたことから、プルケリマの名が広まりました。

かんむり座は7つの星が半円状に並んだ小さな星座です。酒神ディオニュソスが王女アリアドネにプレゼントした美しい宝冠が星座の由来だといわれています。7つのまとまった半円形は、一度見ただけで美しい冠のイメージができ、かんむり座の名前の由来を納得できることでしょう。この半円形は昔から、世界各地で親しまれ、様々な見方が伝わっています。日本では鬼の釜とか長者の釜などと呼ばれていました。「星が7つみえたら長寿になれる」と子供たちはかんむり座の星数えを競いあったといいます。

ヘルクレス座は明るい星だけをみると、ひしゃげたアルファベットのHの字のように見えます。ヘルクレスはギリシャ神話随一の英雄でペルセウスのひ孫にあたります。ヘルクレス座には北天最大の球状星団M13があります。この球状星団は見かけの大きさが満月の3分の1もあり50万個もの星が集まっています。実直径は約100光年に及びます。双眼鏡ではぼんやり輝く小さな星のようなイメージに見えますが、星とちがう天体であることがわかります。ちなみに球状星団は宇宙の初期に誕生した100億歳を超えるような年老いた星々などが球状に集まったものです。

南南の空の中天ではおとめ座の白色の1等星スピカの輝きが目につきます。日本では「真珠星」とよばれるこの星は、春霞の宵の空でも、よく目につきます。このスピカと、しし座の尾の2等星デネボラ、それにうしかい座のオレンジ色の1等星アルクトゥールスを結ぶと「春の大三角」が描けます。

頭上を見上げるとりょうけん座のα星コル・カロリとしし座の尾のデネボラの中間あたりになにやら小さな星がごちゃごちゃひとかたまりになっているところが目にとまります。この星の集まりが、かみのけ座で、春のおぼろな夜空には本当に髪の毛のかたまりのようなイメージで見えます。この星座は、古代エジプトの王妃ベレニケの美しい髪の毛を表した星座でギリシャ時代に知られていた星座ですが、一度忘れ去られ、17世紀にティコ・ブラーエによって再び星座として設定されました。かみのけの頭の部分は、とても大きな散開星団、Mel. 111で散開星団自身が星座になっているのは、めずらしいです。40個ほどの星が集まっているとてもきれいな星団です。このMel. 111のすぐそばには、代表的な銀河、M64があります。M64は、1600万光年かなたにある渦巻銀河で中央に、はっきりとした暗黒帯が見え、それが眼のように見えることから、別名「黒眼銀河」と呼ばれて親しまれています。 

おとめ座の近辺には、たくさんの銀河たちが群れていますが、淡いものが多いので、なかなか望遠鏡でも存在を確認できるものは限られてきます。そんな銀河の中でとくに明るく、興味深いのは、メキシコのソンブレロ帽のイメージにそっくりな銀河M104で、おとめ座では一番の見ものとなります。4600万光年という、遠い彼方からの光に宇宙の神秘を感じてください。

からす座はスピカの近くにあります。4個の3等星が形づくる小さな四角形は、春の夜空で、とても目につきやすいですね。ちなみに、このからす座の下の方に、全天88星座の中で最も小さな星座で有名な星座のひとつの南十字座があります。北半球の日本では、なかなか見ることが難しいことから、星空ファンにとって憧れの星座でもあります。 日本では、春から初夏にかけての今の時期に、沖縄付近などで全景が見られます。                                                      

うみへび座は、かに座のすぐ南から始まって、からす座の方まで東西に長い、全天1大きい星座です。うみへびの上にろくぶんぎ座、コップ座、からす座という小さな三つの星座を乗せています。

西

西の空高くおとめ座と、かに座の間にしし座の姿が見えています。その頭部にあたる「?」マークを逆さまにした形は「ししの大鎌」と呼ばれています。しし座の1等星レグルスは、3個しかない春の1等星のうちのひとつです。レグルスは月の通り道にあって、ときおり月に隠されることから、昔は王様の運勢を占う星、ロイヤルスターとして尊重されていました。そしてこのしし座の名を高めているのが、33年ごとに、この星座から雨のように降りそそぐ流星たちです。日本では2001年11月19日早朝に数千個に達する歴史的大出現を見せました。次の大出現には、しばらく年月がありそうです。このしし座流星群の放射点のそばに、北天一美しいペアといわれている二重星のアルギエバがあります。しし座γ星アルギエバは619年ごとにめぐりあうオレンジ色の2.6等星と黄色の3.8等星の連星です。

かに座はふたご座と、しし座のちょうど中間にあり、なにやらぼんやりと輝いて見えます。目の良い人なら肉眼でいくつかの星を認識することができますが、双眼鏡をむけるとそれがたくさんの星の集まりであることに気づきます。これはかに座の散開星団M44、別名プレセペ星団です。プレセペとは飼い葉桶を意味し、北のγ星と南のδ星を2匹のロバが餌の飼い葉を食べている構図にみたてたところからこの言葉がきていているといわれています。この飼い葉桶はキリストがその中で生まれたものとされ、2匹のロバはその誕生につきそっていたという話もあります。他に星の群れる様子が「蜜蜂が群れているようだ」というのでビーハイブ(蜜蜂の巣)とも言われていますが、ラテン語でプレセペは蜂の巣箱という意味もあることから、これが派生したものとも考えられます。このプレセペも1609年にガリレオ・ガリレイが自作望遠鏡で初めて星の集団であることを発見するまで、存在がなんともはっきりわかりかねるところがあったので、各国で様々な言い伝えができたようです。

北北の空を見てみましょう。同じような明るさの星が7つあります。これは北斗七星ですね。世界で一番有名な星のならびです。北斗七星は、「おおぐま座」という星座の一部で大熊の背中からしっぽにあたります。北斗七星にはミザールという星があり、目のよい人は2つの星があることがわかります。昔は視力検査に使われていたようです。また、北斗七星は、春の代表的な星座を見つけることができる春の大曲線の起点でもあります。(4月の観望天体説明に詳しく載っていますのでご参考にしてくださいね。)おおぐま座の頭近くには、M81とM82という有名な銀河があります。M81は楕円形の渦巻銀河で、M82は中心で爆発的な現象が起きている不規則銀河です。タイプが違う2つの銀河を低倍率でも同一視野に見ることができ、興味深い見もののひとつです。

りょうけん座はおおぐま座の北斗七星の南側に位置しており、2つの星が並んでいるのがりょうけん座の目印です。2匹の猟犬が星座に描かれています。この星座はおおぐま座の一部でしたが、17世紀にヘベリウスによって独立させられたといわれる新しい星座です。北側の犬を「アステリオン」、南側の犬を「カラ」といわれているようです。この南側の犬の3等星のα星コル・カロリは、イギリス王・チャールズ2世の即位を記念して名づけられ、「チャールズの心臓」という意味です。コルは心臓、カロリは英名のチャールズにあたるラテン語名からきています。実際、その呼び名の通り古い星図には、このα星コル・カロリに王冠をかぶせた奇妙なハートが書かれているものがたくさんあります。このコル・カロリから北斗七星の柄の部分に向かっていくと、有名な「子持ち銀河・M51」があります。この銀河は地球から2100万光年の彼方にあり、大小の銀河が近づき、つながりあっているように見えることから、「子持ち銀河」という名前がつけられています。ちなみに1光年は約9兆4600億kmです。双眼鏡や大小さまざまな望遠鏡で宇宙の神秘を体感しましょう。

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天体望遠鏡博物館

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