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7月18日夜間天体観望会

[イベント] スケジュール:2020/07/18
更新日:2020/06/22

【日時】2020年7月18日(土)19時00分~20時30分 (受付18時30分~)
【内容】19時からオリエンテーション後、19時30分ころから天候に合わせて天体観望を行います
【予定機材】:大型望遠鏡数台、小型・中型望遠鏡10台程度
【参加費】大人500円、大学高校生400円、中学小学生300円、就学前児童無料、障がい者手帳お持ちの方無料

*参加申し込みが予定数を超えましたので、予約受付を終了致しました(6月29日20時48分)

【オリエンテーションの内容】
・今夜の星空のシュミレーション
・本日の天体望遠鏡の味わい方
・天体望遠鏡の見方・使い方説明
・夜間天体観望会での事故防止注意事項説明

【雨天・明らかな曇天時】
・開催中止に致します
*通常時は雨天・曇天時でも別プログラムにて室内開催していますが、今回は室内での「密」を避けるため雨天・明らかな曇天時は開催中止と致します。
*開催中止のお知らせは当日正午過ぎにホームページに掲載致しますので来館前にご確認下さい。

7月18日の星空ガイド

 7月18日(土)開催予定の天体観望会の楽しみ方や,観察しておもしろい天体をいくつか紹介します。

 この夜は月明かりがないので,いわゆる『星空』をじっくりと味わえる観望会だといえるのかもしれません。ただ,20時近くになっても,まだ空は明るさが残っています。まずは暗くなりゆく空を見上げながら,一番星でも探してましょう。
 このとき空に見えている1等星は,春の星座であるうしかい座のアークトゥルス,おとめ座のスピカ。そして夏の星座であること座のベガ,わし座のアルタイル,はくちょう座のデネブ。さそり座のアンタレスの計6星。位置は下図を参考にしてみてください。図が示す向きは東から南方向です。

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 同じ”1等星”でも実際は明るさは微妙に違います。この6つの星を明るさ(等級)順に並べてみると①アークトゥルス(-0.04等),②ベガ(0.03)等,③アルタイル(0.7等),④スピカ(1.04等),⑤アンタレス(0.91等),⑥デネブ(1.25等)という順になります。違いは小さいようですが,実際に1番明るいアークトゥルスと6番目のデネブを比べてみると,その明るさの違いは肉眼でも容易にわかるほどのものです。
 明るさだけで考えると,一番星候補の筆頭はアークトゥルスとなりそうです。ところが,高度差による空の澄み具合の違いや,薄雲がかかっているとかかかっていないとか,星の明るさ以外の気象条件等も関係したりするので断言はできません。
 結局,どの星が一番星として見えてくるか,100%確実な予想はしがたいということです。まあその方が『一番星探し』をする上では,ワクワク感があって楽しいかもしれませんね。
 さて,誰が早く見つけるか?
 そしてその1等星の名前は?
 もしかして1等星ではない天体が一番星になったり?

 空も暗くなってきた頃,東南の山の稜線の上あたりに目を向けると,1等星よりも明るく輝く2つの星が目に付くはずです。その2星のうち,明るい方が木星,その東(左)に見えるのが土星。どちらも恒星ではなく惑星です。(※もしかしたらこの木星や土星が一番星として見つかるかもしれません。)
 この2惑星は今が旬。観察の絶好期となっています。
 順に望遠鏡で覗いてみましょう。

 まずは木星。
 木星は太陽系第5番目の惑星であり,太陽系の中で最大の惑星でもあります。大きさは地球のおよそ11倍。運動会で子どもたちが競技で使用する紅白の大きなボールがありますよね。あの大玉を太陽に見立てると,木星は夏みかんほどの大きさ。その夏みかんが大玉から560m離れたところを回ってるという感じです。縮尺を小さくして説明しましたが,イメージ(下図参考)していただけるでしょうか。

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   その木星を天体望遠鏡で覗いてみると,低・中倍率では木星本体の左右に4つの小さな星が見えてきます。木星の周りを回る衛星たちです。木星には現在79個の衛星が確認されていますが,そのうちの大きくて明るい4つの衛星が見えている状態です。この4つの衛星は,ガリレオ・ガリレイが発見したということで『ガリレオ衛星』と呼ばれています。
 7月18日(土)当夜は,木星の片側に3個(木星に近い順にイオ,エウロパ,ガニメデ),反対側に1個(カリスト)という順で見えてます。このうちのガニメデは太陽系最大の衛星で,海の存在も確認されています。その総水量は地球の海を上回るほどの量だともいわれています。望遠鏡では小さな点にしか見えませんが,海→ 命の存在の可能性も?!と,そんなことを想像しながら望遠鏡を覗くのも楽しいかもしれませんね。

 木星本体を少し倍率を上げて観察すると,表面に縞模様が数本見えます。木星はガスでできている惑星で,激しい乱気流が存在しています。そのガスの上昇や下降,大気の成分の違い等が縞模様をつくり出す要因となっています。また,大赤斑(だいせきはん)と呼ばれる目玉のような楕円形の模様も木星の特徴の一つとして有名ですが,運が良いことに当夜はこの大赤斑がちょうど地球側に向いていて,よく見えているはずです。ぜひ確かめてみてください。

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 明るく輝く木星の東(左)方向にも一等星と同じくらいの明るい星が見えています。光度は0等級の土星です。
 土星は太陽系第6番目の惑星。観望会ではダントツで一番の人気もの。太陽系内では木星に次ぐ大きさを誇ります。土星にはご存じのように環(わ)があります。土星の環は,ほとんどが氷と小石でできていると考えられて,その厚みは10~20m程度といわれています。土星本体と比べるとものすごい薄さです。
 望遠鏡で土星を覗く人の多くは,神秘的な姿への驚きとともに,「小っさ」と感想を述べてくれます。なるほど,望遠鏡で覗く土星のイメージはそれほど大きくはありません。おそらく,天体図鑑等に載っている迫力の土星が記憶に残っているのでしょう。その脳内イメージと望遠鏡で見える土星を比べると,確かに小さくかわいく感じるかもしれません。ですが,望遠鏡の視野内に見えているのは,写真ではなく,まぎれもない本物の生の土星です。環や衛星もしっかりと見ることができます。
 土星には現在82個の衛星が見つかっています。天体望遠鏡では,そのうちの明るい衛星がいくつか見えてきます。もっとも大きくて明るく見える衛星はタイタン。このタイタンは太陽系で2番目に大きな衛星で,なんと水星よりも大きいのです。

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 地球から土星を観察していると,毎年土星の傾きが変わって見えます。その傾き具合に応じて,環も開いて大きく見えたり,斜めから見ることになって幅が狭く見えたりします。今季の土星は,その環の幅が広すぎもせず狭すぎもせず,ちょうどいい開き具合かもしれません。土星らしい土星です,じっくりと眺めてみてください。

 

 それでは,惑星はこれくらいにして,夏の星座と天体をいくつかピックアップして紹介しましょう。
 空が十分に暗くなってくると,たくさんの星々が見えているはずです。先にお話した6つの1等星をはじめ,木星と土星の2惑星,こうした明るい星々の位置を基準に,夏の星座を探してみましょう。

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 夏の星座・夏の天体はたくさんありますが,今回はその中から,さそり座,南斗六星,夏の大三角,,ヘルクレス座の4つを順に紹介します。
 まず,20時頃にはほぼ真南にあるさそり座です。赤っぽい1等星のアンタレスが目印です。
 
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 アンタレスはさそりの心臓付近にあります。
 基本的に,赤い星は,大きい,高齢,低温という特徴があります。アンタレスの大きさは太陽の700倍以上。赤色巨星(せきしょくきょせい)と呼ばれる恒星の終末期を迎えている星です。大きな星なので,最後には超新星大爆発を起こします。太陽から550光年と比較的近いところにある星なので,爆発すると,もしかしたら太陽系や地球にも何らかの影響が及ぶかもしれません。
 アンタレスの名前の語源は,『アンチ・アレス』。火星の英語読みは『マーズ』ですが,ギリシャ語源を探すと火星は『アレス』。アンチは『対抗する・反対する』といった意味。すなわちアンタレスは『火星の敵対するもの』という意味になります。敵同士なんですね。赤い星同士ですから,勝負のポイントは明るさと赤色の強さでしょうか。明るさでは火星に全くかないませんが,色指数という示準を元に赤みを比べるとアンタレスの方が赤いといえるそうです。一勝一敗でこの勝負は引き分けですね。
 そのアンタレスのすぐそばにM4という球状星団があります。球状星団というのは,星が数万~数十万個集まってボール状に見えている天体です。どうしてこのような天体が生まれたのか詳しくは解明されていませんが,どの星も高齢なため,銀河が生まれた頃と同時に誕生した可能性があるのではといわれています。
 M4は,明るくはなく目立たない天体ですが,アンタレスにすごく近いため見つけやすいということが特徴だといえます。光度も6等とまずまずの明るさで,双眼鏡でも簡単に見つけることができます。

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 このさそり座から東隣のいて座にかけては,たくさんの星雲や星団があります。ここでは星がたくさん集まった天体である散開星団M7を紹介しておきましょう。

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 M7はさそり座のしっぽのところにある,双眼鏡でもよく見える天体です。倍率は低めの方が星々が散らばりすぎず,全体像が見渡せることもあり見た印象は良い感じがします。

 次に南斗六星です。
 北斗七星は有名ですが,よく似たものに南斗六星というのがあります。

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 いかがですか?春の代表的な星の並びである北斗七星と似てますよね。大きさは北斗七星よりも小さくて暗い星ばかりですが,ぜひ見つけてみてください。南斗六星は星座ではありません。いて座の一部の星の並びです。
 いて座にも,たくさんの星雲星団がありますが,ここではM17を紹介しましょう。
 比較的広い範囲に広がったガスや宇宙塵が近くの恒星からの電磁波などを反射して,発光して見えている天体を散光星雲といいますが,M17はその散光星雲の一つです。
 ちょうど湖に浮かぶ白鳥を逆さまに見たようにも見えることで有名です。下の写真がそうですが,逆さ白鳥に見えますか?実際に望遠鏡を覗いて確かめてみてください。

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 続いて,夏の大三角。
 天頂から少し左(東)付近に見えています。かなり大きな三角形です。
 小学校の理科の教科書にも出てくるので,夏休みの課題の一つとして,お子様と一緒に探してみるのもいいかもしれませんね。正三角形というよりは二等辺三角形に近いでしょうか。

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 この夏の大三角を見つけることができたら,どの星がベガ,デネブ,アルタイルなのかを特定してみましょう。
 星空を観察する場合,方角を意識することはとても大切なことです。まずは南北方向,東西方向を確かめておきましょう。
 上の図は南が下になってます。すなわち一番南にあるのがアルタイル。西にあるのがベガ。残る一等星がデネブです。そして,よく見ると(空の澄み具合にもよりますが)ベガとアルタイルの間を北から南へ天の川が流れているのがわかると思います。うっすらと煙のように,あるいは薄雲のように見えるはずです。
 七夕のお話でいう彦星と織女星が,それぞれアルタイルとベガになります。
 昔からの伝統的な七夕は,月の動きを基準にした旧暦に基づいたもので,『旧暦による七夕』等とよばれたりもします。旧暦は月の満ち欠けにより月日が決まりますから,現在の暦に当てはめると,旧暦の7月7日(旧暦の七夕)は毎年変わってきます。七夕といえば7月7日で,もう終わっちゃったと考える人も多いでしょうが,今年の旧暦による七夕は8月25日で,まだ一ヶ月以上先のことになります。旧暦の7月7日は,新月から7日目ということで,新月から6日ほど経過していることになります。すなわち,旧暦による七夕の夜には,月齢が6前後の半月に近い月が必ず見られることになります。まるで,彦星と織姫を乗せる舟のように,です。
 夏の大三角の中にも見物となる天体が数多くあります。ここでは『ドーナツ星雲』M57を紹介します。
 
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 煙の輪っかのように見えますが,これは惑星状星雲といわれていて,小さめなサイズの恒星が終末を迎え,ガスを放出して崩壊しつつある姿です。その広がっていくガスを,中心に残っている星が照らしているため,このようなリング状に見えているわけです。
 さそり座を出発して,時計回りに主な星座や星の並びを紹介してきましたが,最後はほぼ天頂に見えているヘルクレス座です。ヘルクレス座には1等星も2等星もないので,全体の形は追いにくい星座かもしれません。このような暗目の星で形作られている星座は,月明かりのない夜に見つけるのがベターです。
 
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 上の絵図からわかるように,ヘルクレス座は逆さまです。Hの文字が真ん中でへしゃげたような形?,崩れた下向きの矢印?のような7角形型。このように逆さの胴体の部分は特徴的な形をしているので,何とか見つけ出すことができるでしょうか。ただ,4等星より暗い星で構成される両手両足の部分は,肉眼では追いにくいでしょう。
 ヘラクレスは,大神ゼウスの奥さんであるヘラからの恨みを受けて,それから解放されるために12の難題をクリアする使命を授かります。神話好きな人には,この物語はオススメです。
 ヘルクレス座は全天で5番目の大きさをもつ星座。暗いけど迫力の大きさです。ギリシャ神話に出てくるこの英雄の名は『ヘラクレス』ですが,星座名はラテン読みをされていて『ヘルクレス座』となっています。
 この星座には,北天一美しいとされる球状星団M13があります。位置はヘラクレスの腰のあたり。大きめの望遠鏡に高倍率をかけて覗くと,星々がブツブツした感じに分離して見えて,星が密集してるイメージが伝わってきます。恒星数は50万個以上といわれています。
 
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 木星,土星の2惑星。さそり座,球状星団M4,散開星団M7,南斗六星,散光星雲M17,夏の大三角,惑星状星雲M57,ヘルクレス座,球状星団M13と,見栄えのする天体を紹介してきました。
 当夜は,この天体以外にもおもしろく楽しめる天体がたくさんあります。
 球状星団M22・・・南斗六星の近くにあり,M13に負けない立派な球状星団です。
 惑星状星雲M27・・・地図記号の銀行マークのようなおもしろい形をしています。
 アルビレオ・・・色の組み合わせがとてもきれいな二重星です。
 散光星雲・・・M8。散開星団と散光星雲がくっついています。
 こと座のダブルダブルスター・・・二重星がダブル!
 関心のある方は,遠慮なくリクエストして天体望遠鏡を向けてもらってみてください。
☆★今回の観望会で見てみたい天体リスト
 木星,土星,
 さそり座,いて座,南斗六星,夏の大三角,七夕の星,ヘルクレス座,
 M4,M7,M13,M17,M22,M27,M57
 アルビレオ,こと座ダブルダブルスター他
<注>
 星雲星団の名称の頭に付く『M』記号について
 フランスの天文学者シャルル・メシエは,星雲星団を観測してカタログにまとめました。そのカタログに記された110個の天体は,個々にM番号が振られて一覧化され,観測に活用されています。Mはメシエの略号です。
※HP中の星図,星座絵図は,アストロアーツ社製StellaNavigator10,11で作成しています。
 天体画像は,博物館会員が天体望遠鏡を浸かって撮影したもので,実際に望遠鏡を覗いたときの見た感じに近いように若干の加工をしてあります。
 説明図等はAdobe社製Illustratorで作図しています。

 

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