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半影月食 いつもと違う少し淡い月を観察しよう

[天文現象] スケジュール:2020/01/11
更新日:2020/01/08

日付ご注意、1/10日の深夜過ぎ

半影食の始まり 午前2:07
食の最大 午前4:10
半影食の終わり 午前6:12
 
月食には満月が、すっかり無くなる皆既月食と一部が欠ける部分月食。それに加えて今回のような、満月はそのまま、少し淡くなる半影月食があります。
皆既月食や部分月食は、満月の月が時間と共に欠けていくのでわかりやすい現象ですが、半影月食は、満月はそのままで、明るさがわずかに淡くなる程度なのでわかりにくいかもしれません。しかし、いつもの満月と少し異なる月を観察するのは楽しいものです。特に、写真に撮ると、その変化がわかりやすいので、この機会に半影月食撮影に挑戦してみるのもよいかもしれません。
月食は太陽と地球、月が一直線に並んで、地球の影が満月の月を通過する際に起こる現象であることは皆さんご存知の通りです。地球の陰には、本影と呼ばれる暗い影と、半影と呼ばれる薄明るい影があり、月面に本影の暗い影が通過する時には皆既月食、または、部分月食が起こり、本影は通らずに、そのまわりの薄明るい半影だけが月面を通過する際に、今回のような半影月食が起こります。
本影と半影の違いは、もし皆さんが宇宙旅行で月面に降り立つことができれば、容易に理解することができます。月面に降り立ち、太陽が地球にすっかり隠れる、月面での皆既日食が起こる時、月面に暗い影の本影が通過していることになります。また、月面で部分日食が観察されるときには、数明るい影の半影が月面を通過していることになります。これは、地球での皆既日食や金環日食の時は昼でも星が見えるほど暗くなり、部分日食の時は、薄明るくなる程度であることを思い出すと、本影の暗い影と、半影の薄明るい影をイメージしやすいかもしれません。
半影月食は、あまり変化の見えない現象ではありますが、太陽と地球、月の宇宙での配置や、月面や宇宙空間で見る、太陽が地球によって隠される日食をイメージしながら観察すると、壮大な宇宙での天文現象が実感できるかもしれません。ぜひ、この機会に、半影月食を観察してみてください。
なお、今年は3回の月食が観察できますが、3回とも半影月食になります。次回の半影月食は6月6日と11月30日になります。
 
01_lunar-eclipse-reason-m
国立天文台天文情報「月食とは」より転載
 
02_WS000272
月面で見る、地球が太陽を隠す日食のイメージ(CG 日食中なので地球も月面も暗くなりますが、わかりやすいように明るく表示してあります。)国立天文台宇宙旅行シミレーションソフトMitakaにより作成
(文章・図表 担当: fuji  )

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