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新年観察始めは、しぶんぎ座流星群から

[天文現象] スケジュール:2020/01/04
更新日:2019/12/28

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国立天文台ほしぞら情報(2020年1月)しぶんぎ座流星群が極大(2020年1月)より転載

1月5日3時頃が見ごろ 日付ご注意、1/4日深夜過ぎ

12月の、ふたご座流星群は観察されましたでしょうか。昨年の、ふたご座流星群は月あかりのため、たくさんの流れ星を見ることは難しかったようです。それでも、明るいのをいくつか見たとか、何個も見たとかご連絡をいただいています。
さて、新年はじめは、しぶんぎ座流星群から始めましょう。しぶんぎ座流星群は、先日の、ふたご座流星群と、夏のお盆の時期の、ペルセウス流星群と共に、三大流星群として知られています。先の二つの流星群に比べて、流星の出現数は年ごとにばらつきがあるため、少ないこともありますが、逆に驚くほどたくさん見られることもありますので、観察するのがとても楽しみな流星群です。今年は、流れ星が一番出現する極大という時間が、日本時間の夕方ににあたるため、そのピークを観察することはできませんが、流星群の放射点が高くなる明け方には、月あかりの影響もなく、好条件での観察が可能になります。おとそ気分も抜けない、1/4日の深夜を過ぎた、未明から明け方にかけてが観察チャンスになります。夜なべついでに、朝まで観察するのも良し、気合を入れて、早起きして観察するのも良いでしょう。
しぶんぎ座は聞きなれない星座名ですが、昔の星座の名前で、現在は使われていません。皆さんご存知の88個の星座が決められたときに除外された星座で、うしかい座の近くにありました。
しぶんぎは四分儀と書き、昔の天体観測で星の高さを測るために使われ道具です。現在の文房具、三角定規と一緒に使う角度を測る半円形の分度器を半分にした1/4の円の形をしており、精度を高めるために半径が3mもある巨大なものもあったそうです。
今年の、しぶんぎ座流星群は、極大の時間は過ぎているものの、月あかりの影響がないため、街明かりのない暗い空で観察すると、一時間に20個ほどが見えるかもしれないと国立天文台は予想しています。年ごとの出現数にばらつきのある、しぶんぎ座流星群ですから、もしかすると、もっと、たくさんの流れ星を見ることができるかもしれませんので、わくわくしながら星空を眺めるのが良いでしょう。
もちろん、自宅の庭やベランダ、近くの公園での観察も可能です。市街地でも運がよければ一時間に2-3個の明るい流れ星を観察することができるかもしれません。

観察のお勧めは1/4日の深夜を過ぎた、未明から、明け方にかけてです。夜半前には、流星群の放射点が地平線の下か、または、低空のため、あまり流れ星は期待できません。
流れ星は、この放射点といわれる場所から放射状に出現します。この放射点が、昔の星座のしぶんぎ座にあることから、しぶんぎ座流星群と呼ばれています。
たた、流れ星は放射点近くに多く流れるわけではなく、全天360度ほぼ同じ確率で出現します。また、放射点に遠いものほど、長い軌跡の流れ星になることが多いので、必ずしも放射点を観察する必要はありません。空が開けていして、街灯などの明るい光が視界に入らないところを、ゆったり気長に眺めていると良いでしょう。
レジャーシートやキャプ用の椅子を使って観察すると楽な姿勢で観察できて、視線も動きにくいため、流れ星を見逃すことが少なくなるかもしれません。ただ、とても寒い時期ですので、防寒対策は万全にしてください。どんなに美しい星空も寒さを感じてしまうと台無しになります。どうせ、暗くて誰にも見えませので、なりふり構わず、温かくするのがコツです。
また、道路や駐車場での観察は、車の運転手さんから見えませんので危険です。必ず、自宅のお庭や公園などの安全な場所でマナーを守って楽しく観察するようにしてください。

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観察条件に恵まれた2018年12月のふたご座流星群 (北海道日高町で撮影)

文中の図表は国立天文台ほしぞら情報(2020年1月)しぶんぎ座流星群が極大(2020年1月)より転載しました。 (文章・写真 担当: fuji  )

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