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【満員御礼】6月夜間天体観望会

[イベント] スケジュール:2021/06/12
更新日:2021/05/07

2021年6月12日土曜日開催の夜間天体観望会のお知らせです。
【日時】2021年6月12日(土)19時00分~20時30分 (受付18時30分~)
【内容】19時からオリエンテーション後、天候に合わせて天体観望を行います
【予定機材】:大型望遠鏡数台、小型・中型望遠鏡10台程度
【参加費】大人500円、大学高校生400円、中学小学生300円
     就学前児童無料、障がい者手帳お持ちの方無料
【募集組数】10組(40名程度)
【オリエンテーションの内容】
 ・今夜の星空のシュミレーション
 ・本日の天体望遠鏡の味わい方
 ・天体望遠鏡の見方・使い方説明
 ・夜間天体観望会での事故防止注意事項説明

【雨天・明らかな曇天時】
 ・開催中止に致します
 *通常時は雨天・曇天時でも別プログラムにて室内開催していますが、コロナ禍が収束するまでは室内での「密」を避けるため雨天・明らかな曇天時は開催中止と致します。
 *開催中止のお知らせは当日正午過ぎにホームページに掲載致しますので来館前にご確認下さい。

【参加方法】ネット予約が必要です。
*募集数に達しましたので予約受付終了致しました(5月7日13時40分)

6月12日 星空の見どころ

 6月12日開催の天体観望会での見どころを紹介します。
 当夜は午後7時30分よりオリエンテーションを行ってから,観望会のスタートとなります。
 6月も中旬,早いものです。もうすぐ夏至。日没も一年で最も遅くなる時期です。この日の日没は午後7時過ぎ。オリエンテーションが終わる頃になっても,空はまだ明るく青みも残っていることでしょう。

 観望会開始前,主な観望場所となる博物館駐車場には数多くの天体望遠鏡が並んでいます。暗くなるのを待つ間,一台一台の望遠鏡に少しだけ目を向けてみませんか。
 『えっ!?,星を見るんじゃなくて望遠鏡を見るの?』
 そうなんです。天体観望会ですから星空を見るのがメインですが,その前に準備された望遠鏡たちに目を向けてみましょう。太短い望遠鏡や細長い望遠鏡,大きくてどっしりしているものや,片手でヒョイと持ち上げられそうな望遠鏡。いろいろと並んでいますが,どれもみな天体望遠鏡です。

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 基本的に天体望遠鏡は,鏡を使ったものとレンズを使ったものの2種類に分けることができます。鏡を使った望遠鏡を反射望遠鏡といって,大まかにいうと太短い。レンズを使った望遠鏡を屈折望遠鏡といって,一般的には細長い。さて,その2種類の望遠鏡,見え方にはどんな違いがあるのでしょうか。もちろん同じ望遠鏡でも大きな鏡やレンズを使っているものもあれば小さな鏡・レンズを使っているものもあります。それぞれに見え方にはどんな違いがあるのでしょう。そう,ここは天体望遠鏡博物館。様々な天体望遠鏡の見え方や,望遠鏡の構造の違いなんかにも目を向けながら星空を観察するというのもおもしろいのではと思います。
 もし関心がありましたら,並んでいる数々の望遠鏡を見て,どれが反射望遠鏡でどれが屈折望遠鏡なのか,その識別にチャレンジしてみませんか。

 さて,オリエンテーションも終わり,望遠鏡の形状なんかもチェックしているうちに空もじわじわと暗くなってくるでしょうか。
 当夜は月明かりの影響がありません。空が暗くなるにつれて星々も一つ二つと見えてきます。 

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 上図は,午後8時過ぎの南方向の星空。いくつかの一等星が見えてきているはずです。

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上の円形の星空図は,6月12日午後8時頃の天空全体の様子を示しています。
 ※上下左右に記してある方角を下にして見ると,星座早見盤のように扱うことができます。

 南に空高く,明るく輝くうしかい座の一等星アークトゥルスが見えています。そのもう少し南には,おとめ座の一等星スピカがあります。北の空高く見えている北斗七星の柄の部分を延長して,アークトゥルス,スピカと結んだ曲線が春の大曲線
 この時間帯では,春の星々がまだ主役です。
 しばらくすると東の山から,こと座の一等星ベガ,はくちょう座の一等星デネブ,わし座の一等星アルタイルの3星がつくる夏の大三角が見え始めます。夏の代表的な一等星の一つ,さそり座の一等星アンタレスも見えてきます。
 時間とともに,春の星空から夏の星空へと切り替わっていくわけです。

 ここでは,ちょうど真南に見えているおとめ座に目を向けてみましょう。
 星占いの12星座にも登場するおとめ座ですが,おとめ座にまつわる神話は2つあります。どちらもちょっとおもしろい内容なので2つとも紹介しておきましょう。

 まず,おとめ座のおとめは正義の女神アストライアだという話。
 昔,地球上はとても平和で,神様,人間,動物たちが仲良く暮らしていた時代がありました。しかしそのうち,人間が土地を所有するようになると争いが生じ始め,神様はあきれて天に帰っていきます。でも,アストライアだけは人を信じて一人地上に残り,『争いはダメですよ』と正義を説いていました。それでも争いの絶えない人間たちに愛想を尽かし,天に帰っていったとされています。
 もう一つの物語は,このおとめは農業の神デーメテールだというもの。
 デーメテールにはペルセポネーという娘がいました。あるとき花畑で妖精と花を摘んで戯れていたペルセポネーを,冥府の王ハーデス(ローマ神話ではプルート)が強引に連れ去って自分の嫁にしてしまいます。嘆き悲しんだデーメテールは洞窟に隠れ,姿を見せなくなります。すると農業の神が姿を消したものですから,地上では農作物が一切実らなくなってしまいます。困った大神ゼウスは,(弟である)ハーデスに,ペルセポネーを母の元に返すように説得。
 ハーデスは,仕方なく兄の言うことに従うのですが,ここで問題が発覚します。”あの世の食べ物を口にしたものは地上に戻れない”のです。実は,ペルセポネーは冥界のザクロを食べてしまっていたんです。そのため母の元へは帰ることができません。
 頭を抱えてしまったゼウスは,悩んだあげく一つの解決策を提案します。ペルセポネーは地上に戻しなさい。ただし,彼女が口にしたはザクロ4粒であったので,4か月だけはハーデスの元に戻りなさいと。
 結局,娘のいなくなる4か月間,デーメテールはまた洞窟に隠れて泣き続けます。結果,(この4か月の間は)農作物が実らない季節,いわゆる冬ができたのだとされています。春が来て,植物たちが一斉に芽を出し花を咲かせるのは,デーメテールが娘が帰ってきたと洞窟から顔を出し,喜びに溢れている状況を示しているのかもしれませんね。
 なるほどぉ~,そうなんだって妙に納得してしまうようなお話でしょ?

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 おとめ座は,88ある全星座のうち2番目に大きな星座です。一等星スピカ以外は明るい星が少なく,全体の形はつかみにくい星座ですが,眼をこらして女神の形を追ってみてください。

 それでは,当夜,天体望遠鏡で見ておもしろい天体を紹介していきましょう。

 春の星空には見応えのある二重星がたくさん。また,『宇宙ののぞき窓』といわれるほど,遠くの宇宙が数多く見えます。
 まずは,その二重星から。
 二重星というのは,2つ以上の恒星が接近して見える星をいいます。肉眼ではひとつの星にしか見えない星も,天体望遠鏡を使って観察すると2つの星に分かれて見えたりします。実際にお互いの星が引力で引き合って周り合っている二重星を『連星(れんせい)』,ただ単に同じ方向に接近して見えているものを『(見かけの)重星』と区別して記されます。
 二重星によっては,色の組み合わせがとてもきれいなものがあり,”単に2つの接近した星”ということ以上の楽しみ方もあります。

 ここでは,見やすいものから順に3つほど紹介しましょう。

 1つ目は,北斗七星のミザールという星。北斗七星は,北の方に目を向けると,空高く見えています。その北斗七星の柄の先の方から2番目の星がミザールです。肉眼でも2つに分かれて見えるといわれている二重星で,アラビアの方では,昔,兵隊の視力検査に利用されていたそうです。果たして2つの星に見えるでしょうか,ぜひご自分の視力をチェックをしてみてください。明るい方の星がミザール,暗い方の星はアルコルといいます。このミザールを望遠鏡でアップして見ると,こちらもさらに二重星になっているのがわかります。この2星はお互いが2万年周期で回り合っている連星です。

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 2番目に紹介するのは,りょうけん座のコル・カロリという星。小さな望遠鏡でも見やすい二重星です。明るい星の方は黄色みのかかった白。暗い方の星(伴星)は青紫っぽい色。どちらも微妙な色合いです。また,人によって違う色に見えるという話もあります。さて何色に見えるか,お隣の人と確かめ合ってみてください。

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 3番目に紹介するのは,うしかい座のプルケリマ。プルケリマというのはラテン語で,『最も美しいもの』という意味。確かに全天一の美しい二重星だと言う人も多いです。
 天体望遠鏡の高倍率で観察すると,黄色の3等星と青白い5等星がくっついて見えてきます。色の組み合わせが見事です。じっくりとながめてみてください。
 口径の大きな(鏡やレンズの直径)望遠鏡ほど,細かい部分まで見分けることができます。大小いくつかの望遠鏡を見て,二重星の見え方がどう違うのか比較してみてください。また,レンズを使った屈折望遠鏡と鏡を使った反射望遠鏡では見え方に違いがあるのかどうか,いろいろな種類の望遠鏡を覗き比べてみてください。

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 春は天の川が低い位置にあります。言い換えると,天の川銀河の腕(恒星の集まり)に邪魔されずに,遠くの宇宙を覗くことができることになります。しし座→ かみのけ座→ おとめ座付近には,遠い銀河が数限りなく見えています。まさしく宇宙ののぞき窓。

 ここでは,しし座の後ろ足の部分にある3つの系外星雲(銀河系の外側にある銀河)も紹介しておきましょう。それぞれM65,M66,NGC3628という天体(下の画像)です。距離は約3500万光年。私たちの太陽がある銀河系(天の川銀河)の直径がおよそ10万光年程度といわれていますから,銀河系の大きさの350倍ほどの遠方にある天体です。そんなに遠くにある天体ですから,暗くてボンヤリとしか見えません。目をこらしてじっくりと望遠鏡をのぞき込んでみてください。これらの天体は,小型の望遠鏡では明確には見えにくいものです。スライディングルーフ内の大きめの天体望遠鏡で観察するのがオススメです。

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 最後に球状星団(多くの恒星がお互いの重力で球形に集まった天体)M3 を紹介します。
 うしかい座のアルクトゥールスとコルカロリの真ん中付近にあります。実際の大きさは直径は100光年以上。50万個もの恒星が集まってボール状に見えている天体。年齢も相当に古い不思議な天体です。
 球状星団は大きな望遠鏡で観察するのが基本です。口径の大きな望遠鏡で倍率を高めにして観察すると,(気流や空の状態にもよりますが)一つ一つの星々がブツブツと分離して見えてきます。この天体も大きめの望遠鏡で観察してください。

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 ここまで,春から夏の天体をいくつか紹介しましたが,他にもたくさんの『見ておもしろい天体』がたくさんあります。ここに記しているもの以外の天体についても,博物館の担当者が望遠鏡を使って導入,そして紹介してくれると思います。望遠鏡を覗きながら,それがどんな天体なのかぜひ質問してみてください。星は観察するだけでなく,その天体がどんな天体であるかを知ることによって,より興味深く感じることができるようになるものです。
 また,大きな望遠鏡と小さな望遠鏡とでは見え方がかなり違ったりします。レンズを使った屈折望遠鏡と鏡を使った反射望遠鏡とでも,見え方に違いがある場合があります。倍率の違いによる見え方の違いもあります。同じ天体でも,いろいろな望遠鏡,いろいろな倍率で観察して,見え方の違いを味わってみるのもおもしろいと思います。

<注> 星雲星団の名称の頭に付く『M』記号について
 フランスの天文学者シャルル・メシエは,星雲星団を観測してカタログにまとめました。そのカタログに記された110個の天体は,個々にM番号が振られて一覧化され,観測に活用されています。Mはメシエの略号です。
 NGCは,New General Catalogの略で,アイルランドの天文学者ドライヤーがまとめた7840個の星雲・星団,銀河などが載っている天体カタログのこと。略してNGCカタログです。上記のメシエカタログよりも100年以上も後になって編集されたものであるため,収録された天体数も多く,遙かに暗いものまで含まれています。そのカタログに収録されている天体に振られているのがNGCの付くナンバーです。

☆★今回の観望会で見ておきたい天体リスト
 春の大曲線,北斗七星,夏の大三角,
 しし座,おとめ座,うしかい座,
 春の一等星(レグルス,スピカ,アークトゥルス),
 夏の一等星(アンタレス,ベガ,アルタイル,デネブ)
 系外星雲(M65,M66,NGC3628),球状星団M3,
 二重星(ミザール,コル・カロリ,プルケリマ)

※HP中の星図,星座絵は,アストロアーツ社製StellaNavigator11で作成しています。
 その他の円形星図,挿絵はAdobe Illustratorで作図しています。
 天体画像は,博物館会員が小型の天体望遠鏡で撮影したもので,実際に望遠鏡を覗いたときに見た感じに近いように若干の加工をしてあります。

 

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