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カンコー15㎝C・G型反射経緯台

ブランド: 関西光学
光学系: 反射
口径: 150mm
焦点距離: 1350mm
架台形式: 経緯台
年代: 1960年以降1980年未満
備考: 京都市 M様

カンコー150㎜(6in)C・G型反射望遠鏡

口径:150㎜ 焦点距離:カセグレン1350㎜、グレゴリアン2400㎜

マウント:上下水平微動付きヨーク式経緯台

鏡筒長:900㎜

2014年8月18日 京都市M様より寄贈

昭和38年10月に関西光学研究所で製作された焦点距離を変えられるたいへん珍しい形式の望遠鏡です。

一見すると組み立て方を間違ったニュートン式反射経緯台のように思ってしまう外観です。

2枚の凹面鏡を組み合わせ、正立像が得られるグレゴリータイプとのことですが、接眼部が主鏡裏側にありませんので純粋なグレゴリーとは異なるようです。

以下は当時のカタログからの引用です。

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現在までの反射望遠鏡は屈折のものと比べ口径は一般に大きく即ち口径の割に焦点距離は短く製作されておりましたが、近時反射望遠鏡に依る遊星観測(月、火星、土星、木星等)が特に学術研究上重要な地位をしめるようになって参りましたので弊社は屈折同様長焦点のものを完成し観測者の要望に応える事にしました。

ニユートン式の反射望遠鏡は光学系の性質上、筒先に接眼部があるため、長焦点のものは困難となります。弊社は多年の研究の結果、カセグレン・グレゴリアン形式を取り入れ、長焦点及び単焦点二段切替のC・Gタイプ望遠鏡を完成し、しかも筒長は風圧振動にも耐えるため極端に短いものと致し、あらゆる天体観測に万能なものと致しました。即ち、一台の望遠鏡が二台分の性能をもっておることになります。また天文代用としての15糎(センチ)、20糎屈折望遠鏡なれば固定式となり、運搬は困難でありますが、同じ性能を有するこの望遠鏡は、自由に適当な観測場所へ持運ぶ事が可能であります。これはとりもなおさず、私設移動天文台を設置する事になります。

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経緯台の上下微動はニュートン式鏡筒の場合は、接眼部側の側面にあることが多いですが、この望遠鏡は接眼部が鏡筒主鏡側上部に致していますので、鏡筒下側にある方が操作がしやすいのでしょう。上下微動の位置もこの望遠鏡の特徴と言えそうです。

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焦点距離を切り替えるためのレバーが見えます。どのような仕組みなのか調べるようにします。ファインダーはカタログデータでは5倍と表示されています。

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鏡径 150粍(㎜) 焦点距離 2400粍(㎜) NO 150084 昭和38年10月 と刻印されています。

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開館日

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